トルコ危機波及懸念でユーロの苦境続く-銀行リスクに市場は疑心暗鬼

  • 1.14ドル割れれば、1.1360-1.1370ドルをトライか
  • リラ急落がユーロ圏の銀行セクターに波及する兆候増せば一段安も

ユーロ圏の銀行が持つトルコ関連エクスポージャー(リスク資産)を巡る不安が高まり、ドイツ国債の利回りが最近のレンジの下限に向けて再び低下する現状では、ユーロの対ドル相場が難局を脱する兆しはほとんど見られない。

  ユーロの対ドル相場は10日、1ユーロ=1.1500ドルの支持線を割り込み、一時昨年7月以来の安値を付けた。材料視されたのは、イタリアの銀行ウニクレディトについて、トルコ市場の苦境に特に脆弱(ぜいじゃく)だと欧州中央銀行(ECB)が受け止めているという英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の報道だった。

  ソシエテ・ジェネラルによれば、投げ売り対象となる大量のロング(買い持ち)ポジションの積み上がりはないが、ドイツ国債の利回りがより顕著な上昇に転じない限り、ユーロの運勢が変わることはなさそうだ。

  クレディ・アグリコルのストラテジスト、バレンティン・マリノフ氏によると、リラの急落がユーロ圏の銀行セクターに波及する兆候が増せば、ユーロは一段安となる恐れがあり、1.14ドルを割れば、1.1360-1.1370ドルを試す方向に「道を開く」と想定される。

  ラボバンクのインターナショナルのストラテジスト、ジェーン・フォーリー氏は「ユーロ圏企業にトルコへの著しく大きなエクスポージャーが存在するのではないかと市場が疑い始めた」段階で、トルコの状況がユーロ相場をさらに圧迫する可能性があり、先のFTのようなメディア報道や、銀行の四半期決算が示唆する材料に投資家は引き続き目を光らせるだろうと指摘した。

原題:Euro Traders Await More Signs of Turkey Pain With Banks at Risk(抜粋)

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