トルコ国債CDS急騰、通貨急落で-残存サムライ債4484億円

更新日時
  • 5年物CDSが453.2bpに急上昇-2009年3月以来の高水準
  • トルコのサムライ債で昨年12月発行分にはJBIC保証なし

トルコ共和国の国債保証コスト(CDS)が対米関係悪化で通貨リラが売り込まれるなど金融市場混乱を背景に急騰している。

  CMAのデータによるとトルコ国債5年物CDSは10日、453.2bpに急上昇した。リーマンショックの尾を引いている2009年3月以来の高水準になる。2日間では95.8bp拡大した。同じ新興国で先週サムライ債の発行を決めたフィリピンの5年物CDSは10日時点で前日比3.73bp拡大の78.2bp。

トルコとフィリピンのCDS推移

  トルコで残存するサムライ債(私募債含む)は4484億円。国際協力銀行(JBIC)の保証が付くことが多いが、直近2017年12月発行の総額600億円には付いていない。格付けはフィッチ・レーティングスが「BB」と投機的等級で、日本格付研究所(JCR)が「BBB-」と投資適格で最低の水準を付与している。

  JCRの内藤寿彦主任格付けアナリストはトルコの信用力について、現時点では対外債務・政府債務とも比較的大きくなく急激な悪化は考えにくいと述べた。同時に「外貨準備高が減少して、現状の為替水準が続いた場合は厳しくなる」と指摘した。昨年末のサムライ債も「現状のままであれば影響が出てくる」としている。今後は米国との関係改善や利上げなどの通貨安への対応策を打てるかが注目と見ている。

  トルコリラは13日早朝、エルドアン大統領が米国との対立でひるまない姿勢を示したことから、1ドル=7.23リラを超える水準と過去最安値まで売られた。同国銀行規制監督庁がリラのスワップ取引を制限する措置を表明して下げ渋っている。

(第4段落に識者コメントを追加して更新します.)
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