トルコ・リラ急落続く、トランプ大統領が関税引き上げの一撃加える

  • リラは一時24%安、米国との緊張が高まる
  • 波及懸念で米国債や独国債が上昇、南ア・ランドや株式相場は下落

トルコが全面的な金融メルトダウンにまた一歩近づいた。トランプ米大統領が同国への一部関税を倍に引き上げることを承認したほか、トルコ政策当局に相場急落を食い止める能力はないとの見方が広がった。

  通貨リラは一時24%下落し、次々と最安値を更新。株価指標のイスタンブール100種指数は一時8.8%下げた。インフレ高進と新興国で最も大幅な経常赤字で既に圧迫されているリラに、米国の行動は新たな一撃を与えた。トルコの混乱で他国への波及懸念が強まる中、リスクの高い資産を敬遠し、先進国債券に安全性を求める動きが広がった。米国債とドイツ国債が上昇、南ア・ランドやアルゼンチン・ペソが売られ、株式相場は世界的に下落した。

  トルコの債券も値下がりし、指標となる債券の利回りは過去最高水準を付けた。同国のエルドアン大統領が市場に対し、好戦的な姿勢を示したことが背景。米政府によるトルコ閣僚2人に対する制裁決定で相場の大荒れが誘発されて以来初めて公に発言したエルドアン大統領は、国民に外貨売りを呼び掛けた。「これは国家的、地域的闘争だ。これがトルコに経済戦争を仕掛ける者へのわが国の答えだ」と述べた。

  トルコのアルバイラク財務相は同国の「新たな経済モデル」を発表するために記者会見を開いたが、投資家の懸念を和らげる政策メッセージを示すことはできなかった。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのストラテジスト、ウィン・シン氏は「良い結末にはならないだろう」と発言。「物事が進んでいる状況を踏まえると、経済のハードランディングや外貨建て社債のデフォルト(債務不履行)、銀行破綻の可能性に市場は備える必要がある」と話した。

ブルームバーグのガーフィールド・レイノルズ、オナル・アント両記者がリラについて語る 

Daybreak: Europe." (Source: Bloomberg)

原題:Lira Tumbles as Trump Deals Crumbling Currency Yet Another Blow(抜粋)

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