【個別銘柄】半導体下落、赤字拡大メルカリ急落、荏原や昭シェル上昇

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  • モルガンSが米半導体セクター判断を「慎重」に引き下げ
  • メルカリは前期赤字が拡大、昭シェルは業績増額と自社株買い

10日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  半導体関連:東京エレクトロン(8035)が前日比3.5%安の1万8760円、アドバンテスト(6857)が4.9%安の2530円、SUMCO(3436)が4.7%安の2209円。モルガン・スタンレーは米国の半導体セクター判断を「インライン(標準的)」から「コーシャス(慎重)」に下げた。リスクリワードレシオがこの3年で最悪、業況面でも在庫は高水準、生産リードタイムが長期化しており、不測の事態に対処する余裕がなくなっているとアナリストのジョゼフ・ムーア氏は指摘。9日のフィラデルフィア半導体株指数は1.1%下落しており、日本株市場にも影響が波及した。

  メルカリ(4385):11%安の4225円。2018年6月期営業損失は44億円と前の期の28億円から赤字幅が拡大、人件費・広告宣伝などの経費増や米国事業への先行投資負担が響いた。モルガン・スタンレーMUFG証券は、トップライン拡大を目指す投資優先で市場の期待値に届かない可能性、株価を押し上げる決算にはならなかったとした。

  荏原(6361):13%高の3720円。1-6月期営業利益は147億円と、計画120億円を上回った。風水力事業のコンプレッサー・タービンの今期受注見通しを850億円から950億円に上方修正した。SMBC日興証券では、懸念されているコンプレッサー事業のパーツ受注がようやく回復したとし、風水力事業の利益計画達成確度が上がったとみている。

  昭和シェル石油(5002):8.1%高の1990円。19年3月期営業利益計画を980億円から1580億円に上方修正、原油価格が想定以上に上昇したことなどを反映した。期末配当予想も31.5円から85円に増額。また、発行済み株式総数の1.59%に当たる600万株、100億円を上限に自社株買いを行い、取得した全株式を11月30日に消却する。みずほ証券は、修正後の在庫評価影響を除いた実質営業利益計画が同証予想を約270億円上回りポジティブな印象、さらに大幅増配と自社株買いという株主還元の大幅拡充はポジティブサプライズとした。

  富士フイルムホールディングス(4901):3.5%高の4820円。4-6月期営業利益は前年同期比8.2%増の369億円だった。発行済み株式総数の7.4%、1000億円上限とする自己株取得も決めた。SMBC日興証券は、注目のドキュメント事業は売上高が前年同期比6%減だったが、営業利益は過去遡及修正ベースで同43.4%増と大きく改善、構造改革効果もあってポジティブな印象とした。

  熊谷組(1861):6.7%安の3285円。4-6月期営業利益は前年同期比24%減の20億3400万円。売上高(完成工事高)は4.9%伸びたが、販売管理費の増加が響いた。19年3月期営業利益計画240億円は据え置き。

  平和(6412):10%高の2790円。4-6月期営業利益は前年同期比2.9倍の122億円、パチンコ機などの販売増などで遊技機事業が黒字転換したほか、ゴルフ事業も増益だった。19年3月期計画270億円に対する進ちょく率は45%。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、第1四半期は同証予想70億円を大幅に上回ったと評価。7月発売のパスチロ機「ルパン三世 世界解剖」がヒットするなど7-9月の出だしは好調な印象とした。

  ロート製薬(4527):8.3%高の3465円。4-6月期営業利益は前年同期比47%増の50億6100万円。眼科用薬「Vロートプレミアム」など高付加価値商品が堅調だった。野村証券では、日本で高付加価値商品の拡販が進んだほか、返品抑制などで収益性が向上したことを評価し、業績予想を上方修正した。目標株価は3800円から4200円に引き上げ。

  ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674):5.8%安の502円。4-6月期営業利益は前年同期比1.4%増の29億1700万円だった。据え置いた19年3月期計画220億円に対する進ちょくは13%。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、第1四半期営業利益は同証予想39億円や市場予想を下回ったとし、同証との比較では鉛価格上昇の売価転嫁効果が想定ほど出なかったと分析。

  クックパッド(2193):9.9%安の427円。1-6月期営業利益は前年同期比57%減の15億8300万円だった。国内のクックパッドの会員事業、広告事業の売り上げが減ったうえ、人員強化に伴い人件費や業務委託費が増加した。料理動画スタジオの開設で地代家賃が増えたことも利益を押し下げた。

  東芝機械(6104):16%安の476円。4-6月期営業損益は3億2400万円の赤字と、前年同期から拡大した。部材価格高騰で原価率が悪化、部材の調達遅れで生産効率も低下した。成形機事業では押出成形機の販売が中国の二次電池向けシート・フィルム製造装置の販売時期調整で落ち込んだ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、営業損益は9億円の黒字を見込んでいたとし、業績の大幅下振れで株価に短期的にネガティブな影響を与えるとみる。

  ミズノ(8022):14%安の3055円。4-6月期営業利益は前年同期比12%減の13億9200万円だった。ランニングシューズなどを中心にグローバルで販売が苦戦、国内市場ではランニングシューズやウォーキングシューズのほかゴルフ品も振るわなかった。据え置いた19年3月期営業利益計画90億円に対する進ちょく率は15%。

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