アップルとサムスンに挑む-スマホ市場の下克上狙う中国勢6社

  • 最大の脅威が華為、割安感の小米、伝音のテクノはアフリカで主流
  • オッポとビボはミレニアル世代狙う、中国以外でも人気のワンプラス

世界のスマートフォン市場を牛耳ってきた米アップルと韓国のサムスン電子の2強が、かつてないほどの挑戦にさらされている。急速に力を伸ばした中国勢が、安さのみならず、イノベーション(技術革新)を携え下克上を狙う。

  アップルの「iPhone(アイフォーン)」とサムスンの「ギャラクシー」の存在感は約5000億ドル(約55兆4400億円)のスマホ市場で圧倒的だが、4-6月(第2四半期)のスマホ出荷台数で、中国の華為技術が初めてアップルを抜き、サムスンに次ぐ2位となった。サムスンの同四半期決算では純利益が市場予想に届かず、同社の背中はすでに華為の視界に入っている。

華為:最大の脅威

華為「P20プロ」

写真家:Marlene Awaad / Bloomberg

  中国テクノロジー産業の中心地となった深圳に本社を置く華為(ファーウェイ)が市場シェア拡大を狙い資金を投じているのがカメラだ。フラッグシップ端末の「P20プロ」は3枚のレンズから成るカメラを搭載。104年の歴史を持つドイツのカメラメーカー、ライカと共同開発した。中国での小売価格は約800ドル。1000ドルを超える「アイフォーンX」やサムスンが9日発表した「ギャラクシーノート9」より安い。ノート9の価格は価格は999.99ドルからで、最上位機種は1249.99ドルだ。

China's Rise

Huawei surpassed Apple in number of smartphones shipped for the first time

Source: IDC

小米:割安感

小米「MIX2S」

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  北京に本社を構える小米は、端末の見た目から旗艦店に至るまで、あらゆる点でためらうことなくアップルをまねようとしている。アップルと同じように自社ブランドによる生態系の構築も図っており、独自のアプリストアや音楽ストリーミングのアプリケーションを展開。だが最近では、アップルに先行しフルスクリーンディスプレーなど一部のデザイン面で新機軸を打ち出している。

  小米のスマホは有名ブランドと比べるとずっと安い。デュアルカメラでセラミックボディーの最新モデル「MIX2S」は500ドル前後。

伝音のテクノ:アフリカで強し

テクノ「スパーク2」

ソース:Transsion Holdings

  欧米の消費者がほとんど見かけることはない伝音(トランション)のテクノ(Tecno)ブランドだが、アフリカ市場では競合相手を圧倒している。深圳の伝音は2006年に創業。アフリカ大陸で緒に就き始めたばかりのスマホ市場に早くから着目し、まずエチオピアに組み立てラインを設置した。アフリカ市場で売られているスマホのうち10台に3台はテクノブランドだ。

  フルディスプレーにフェ-スIDアンロック、高品質カメラを備えた伝音の「スパーク2」は、アフリカの電子商取引サイト「ジュミア」ではわずか100ドル前後で売られている。

オッポ:スクリーンキング

オッポ「ファインドX」

出典:Oppo

  中国とインドで、初めてスマホを使う消費者に狙い定めた安価な端末で成功したオッポ(Oppo)は、欧州市へ上位機種で参入。パリで今年6月、「ファインドX」を999ユーロ(約12万7800円)で投入した。ボディーの93.8%を占めるスクリーンが特徴だ。アイフォーンXの割合は81.5%にすぎない。

Competitive Price

Chinese smartphone makers are selling products at a lower averaged price

Source: IDC

2018 Q1

ビボ:音へのこだわり

ビボ「NEX」

出典:Vivo Communications Technology Co.

  ビボ(Vivo)は12年、世界で最も薄いスマホ「X1」を投入。ハイファイ水準の良質な音で同社の主要市場である中国と東南アジアで人気が広がった。オッポ同様に、主なターゲットはミレニアル世代。最新機種「NEX」は中国の同社ウェブサイトで570-730ドル前後で売られている。ボディーの91.2%をスクリーンが占め、オッポのファインドXに近い。

ワンプラス:中国以外でも人気

「ワンプラス6」

出典:OnePlus

  中国発のブランドとしては珍しく、中国以外で人気を博しているのがワンプラスだ。つややかな見た目やイメージが消費者を引き付けている。ザネクストウェブ・ドットコムで「世界で最も望ましい電話」とされたこともある。最新の「ワンプラス6」はアイフォーンやサムスン製よりも安く、ワンプラスのウェブサイトで500ドル程度で売られている。

原題:The Chinese Smartphone Upstarts Taking on Apple and Samsung(抜粋)

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