一部投資家注目のテスラのシナリオ、非公開化ならずも債務削減達成

From
  • テスラの7日の株価は一部転換社債の転換価格を上回った
  • 株価が高ければCB保有者が償還せずに株式に転換する可能性

米債券市場の複雑な部分に精通した一部投資家は、電気自動車(EV)メーカー、米テスラの株式非公開化を検討しているとのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)のツイートが引き起こした混乱の中で見落とされがちな1つの潜在可能性に注目している。すなわち、マスク氏が最終的にテスラを非公開会社にできなかったとしても、同社が強く必要としている債務削減を果たせるというシナリオだ。

  というのも、テスラの約115億ドル(約1兆2800億円)相当の債務のうち、3分の1強が転換社債(CB)として発行されているからだ。CBの場合、株価がある水準に達すれば保有者は株に交換できる。償還ではなく、株と交換するようにCB保有者を説得できれば、過去7四半期中6期で現金燃焼(フリーキャッシュフローの赤字幅)が6億ドルを超えていたテスラへの財務面での圧力緩和に寄与し得る。

  償還が迫っている同社債の1つが来年3月期限の9億2000万ドル規模のCBで、転換価格は359.87ドルだ。7日のテスラの株価は取引開始の時点で転換価格を18ドルほど下回っていたが、マスク氏のツイートが出て数分後には上回った。

  イーゴン・アセット・マネジメントのシニア・ポートフォリオマネジャー、クリス・ハートマン氏は、株価が転換価格を上回り、償還時に選択可能である場合、「テスラはCB保有者が償還ではなく、株式を求めることを望んでいる」と発言。「テスラは手元資金不足で償還できないかもしれない。運転資本のために手元資金が必要だからだ」と説明した。

原題:Lost in Musk’s Twitter Storm, a Potential Path to Ease Debt (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE