ドル・円は下落、日米通商交渉控えた慎重姿勢や株安重し-111円前半

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  • 相場は夏枯れ状態でエネルギーに乏しく積極的に動きづらい-NBC
  • 日米FFR、中身次第でリスクオフ的動きになる可能性-三井住友信

東京外国為替市場のドル・円相場は下落。翌日に開かれる日米新貿易協議(FFR)などの通商問題や中国人民元の動向への警戒感がくすぶる中、午後に入り日本株や中国株の下落に歩調を合わせて水準を切り下げた。

  ドル・円相場は8日午後3時47分現在、前日比0.2%安の1ドル=111円13銭。朝方に111円30銭まで弱含んだ後、仲値に向けたドル買いで一時111円44銭まで反発した。しばらく111円30銭台でもみ合った後、午後の取引で日本株がマイナス圏に沈んだのに連れて値を下げ、中国株や人民元の安値拡大も手伝って、取引終盤に111円11銭まで下値を広げた。

  NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は午後のドル・円の下げについて、「日本株の下げや中国株の下値拡大、さらにオフショア人民元安もあって局地的にリスクオフの動きになった」と説明。ただ、「為替相場そのものは夏枯れ状態の中で、エネルギー自体に乏しい」とした上で、「人民元相場にしても米中通商問題にしても次の動意に向けて見極め状態にあるほか、ドル・円ではFFRを控えて積極的に動きづらい」と語った。

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  前日の海外市場では、米3年国債入札結果の不調を手掛かりに米金利が上昇し、ドル・円は一時111円48銭までドル高・円安に振れた。米国ではこの日に10年国債入札、翌日には30年国債入札を控えているが、NBCのルー氏は「米長期金利も3%に近いところまで上昇しており、そこまで米金利の上昇余地があるわけでもなく、積極的にドルロングを構築できるかというと微妙」と指摘した。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニット西日本営業推進チームの西田朋広チーム長は、お盆休みを控えた実需動向について「輸出企業は112円半ばより上では売りたいという印象がある一方、輸入企業はもう現状の水準ではある程度ドルを買えていて、110円台まで相場が下がれば買いたいという目線ではないか」と分析。一方、日米のFFRに関しては、「米国は貿易について日本に対して何らかの圧力をかけてくることが懸念されているが、その中身によってはリスクオフ的な動きになる」可能性があるとしている。 

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