日本株は小反落、日米新協議警戒-決算失望の明治HLDやキリン安い

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  • FFR、自動車関税のテールリスク意識とアストマックス山田氏
  • 日経平均は一時137円高の場面も、資生堂などの急落で終盤失速
Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg

8日の東京株式相場は小幅反落。日米新貿易協議(FFR)への警戒が重しとなる中、減益決算が嫌気された明治ホールディングスやキリンホールディングスなど食料品株の下げが目立った。上方修正後の利益計画が市場予想に届かなかった資生堂が午後に急落するなど、化学株も安い。

  半面、米国や中国経済統計の堅調は下支え要因となり、主要株価指数の下げは限定的。好決算銘柄のダイキン工業など機械株、ニコンなど精密機器株は買われ、「群戦略」への評価が続くソフトバンクグループは2000年以来の高値を付けるなど情報・通信株も堅調だった。

  TOPIXの終値は前日比1.34ポイント(0.1%)安の1744.71、日経平均株価は18円43銭(0.1%)安の2万2644円31銭。

  アストマックス投信投資顧問の山田拓也執行役員は、「堅調な業績評価と中国の貿易収支が予想以上に良く、安心感が広がった一方、あすからのFFRに対する警戒感は根強く、上値の重い展開が続いている」と言う。FFRは米国側の本気度がまだ見えず、様子見の状況が続いており、「中国や欧州に強硬姿勢だったことから、日本だけにやさしくするとは考えにくい。特に影響が大きい自動車関税などのテールリスクも意識しておかなければならない」とも話した。

東証内

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米政府は7日、中国製品160億ドル(約1兆7800億円)相当への25%の追加関税を今月23日から適用すると発表。対中制裁の第2弾の発動で、米中間の貿易摩擦は一段と激化する見通しとなった。

  一方、中国税関総署が8日に発表した7月の輸出はドルベースで前年同月比12.2%増と市場予想の10%増を上回った。輸入は同27.3%増、貿易収支は280億ドル(約3兆1200億円)の黒字となった。対米貿易に不確実性はあるが、内外需の伸びは継続した。

  きょうの日本株は前日終値付近で始まった後、徐々に堅調な動きとなり、日経平均は午後早々に一時137円高まで買われる場面があった。前日に米国で発表された6月の求人件数の増加や米国株の堅調、1ドル=111円台前半での為替の安定などが支援材料。ただ、午後後半にかけ失速、決算発表後の資生堂などの下落が響き、指数は朝方に続き再度マイナス圏に沈んだ。きょうの中国上海総合指数は終日軟調に推移し、貿易摩擦問題への警戒感につながった面もある。

  • 東証1部33業種は石油・石炭製品、ゴム製品、食料品、建設、ガラス・土石製品、電気・ガス、繊維、化学など21業種が下落、上昇は海運、情報・通信、パルプ・紙、機械、その他金融、電機、銀行、精密機器など12業種
  • 売買代金上位では、4-6月営業利益が2割減った明治ホールディングス、1-6月事業利益が4.3%減だったキリンホールディングス、今期営業利益計画を1100億円に上方修正したが、市場予想に届かなかった資生堂は安い
  • 半面、4-6月期営業利益が12%増となり、進捗(しんちょく)率の高さをみずほ証券などが評価したダイキン工、今期営業利益計画を上方修正したニコンが高く、上期減益計画が縮小する見込みのタカラトミーは急騰
  • 東証1部の売買高は14億4982万株、売買代金は2兆5466億円、値上がり銘柄数は1039、値下がりは984
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