NTT:海外事業強化へ、グループ5社統合-中間持ち株会社設立

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  • 新会社では本体で禁じられる外国人役員含めてグローバル人材活用
  • 5億ドル規模の投資ファンドも創設、テクノロジー分野を中心に拡大

NTTは7日、同社の傘下に海外事業を統括する持ち株会社を秋までに新設すると発表した。NTTコミュニケーションズなどグループ5社を移管し、多様なIT関連サービスを一元的に運営することで、海外での競争力強化を目指す。

  新持ち株会社はNTTの100%子会社との位置付けで、本社は東京に置く。NTTの澤田純社長が社長と最高経営責任者(CEO)を兼任する。NTTコムのほか、ディメンション・データNTTデータNTTセキュリティNTTイノベーション・インスティチュートを傘下に置き、従業員数は約16万3千人になる見通し。

  NTTデータを除く4社については来年夏をめどに海外、国内別に事業を統合する。各社を新会社の傘下に置きつつ、新会社は国内事業の意思決定には関与しないことでNTTと新会社間で合意し、各社の国内事業に対するガバナンス体制を維持する形を検討。上場会社であるNTTデータは現在の経営形態を継続する。

  澤田氏は同日に都内で会見し、新会社の役員について「外国人も包含して、グローバル市場に精通した人材の知見や経験をマネジメントに生かしたい」と話した。NTTは外国人役員を置くことをNTT法で禁じられているが、中間持ち株会社であれば認められるという。

  このほか、最大5億ドル(約560億円)規模の投資ファンドも新会社の下に創設することも発表。米国に拠点を置いて世界的に成長が見込めるテクノロジー分野を中心に投資を拡大し、研究開発の機能を強化する。

  SMBC日興証券の菊池悟アナリストは同日のリポートで、NTTデータを上場させたまま連携させる今回の体制について、「経営資源が分散された現状から大きな変化はない」と指摘。ただ、早期にNTTデータも一体化させる方針と予測し、「それにより初めて、同社はグローバルICT(情報通信技術)サービス企業として成長が可能になる」と分析した。

  海外事業の強化にあたっては、NTTは合併・買収(M&A)も活用していく方針。澤田氏は7月のインタビューで、「データセンターやアドバイザリー関連の企業を中心にM&Aも積極的に進めていく」と話していた。

(アナリストのコメントを第6段落に追加します.)
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