超長期債が安い、オペ減額に警戒感-10年物価連動債入札は無難な結果

  • 新発30年債利回り一時0.855%まで上昇、新発40年債利回り0.985%
  • 買い進めるとはしごを外されるとの警戒感も-メリル日本証

債券市場では超長期債を中心に相場が下落。週後半に30年債入札を控える中、長期金利の変動幅拡大を容認した日本銀行が国債買い入れオペを徐々に減額するとの警戒感から売りが優勢だった。

  7日の現物債市場で新発30年物の59回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高い0.855%と、昨年11月以来の高水準を付ける場面があった。新発40年物の11回債利回りは0.985%と、1月以来の水準まで上昇。長期金利の指標となる新発10年物国債の351回債利回りは0.5bp高い0.105%で開始後、0.11%に上昇後、0.105%に戻した。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、足元では日銀は金利の急上昇を許さない姿勢だが、買い進めると国債買い入れオペの減額ではしごを外されるのではないかとの警戒感もあると指摘した。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は2銭高の150円15銭で取引を開始。いったん150円07銭に下げたが、目先の方向感に乏しく、結局は1銭高の150円14銭で引けた。

  日銀が金融緩和策の持続性強化の一環として長期金利の変動幅拡大を容認した先週はイールドカーブのスティープ(傾斜)化が進行。金利の急上昇を懸念した日銀が先月30日の指し値オペと、今月2日の臨時オペで残存期間5年超10年以下の国債を合計2兆円余り買い入れると、急速な金利上昇は一服している。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、市場では日銀による長期金利の変動幅拡大は事実上の金利上振れ容認と受け止められていると指摘。金利水準やボラティリティーが低下した場合にオペ減額が加速することへの警戒意識はあるだろうとみている。

物価連動国債入札

  財務省はこの日、10年物価連動国債の価格競争入札を実施した。発行予定額は4000億円程度。23回債のリオープン発行で、表面利率は0.1%に据え置かれた。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.12倍と前回を下回ったが、最低落札価格は104円05銭と市場予想中央値を上回った。

  9日には30年利付国債の入札が予定されている。発行額は7000億円程度。59回債のリオープン発行で、表面利率は0.7%に据え置かれる見込み。みずほ証券の上家秀裕マーケットアナリストは「30年債入札に対する警戒感があるため、積極的に上値を追いに行く展開にはなりにくい」とみていた。

過去の物価連動国債の入札結果はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債-0.110%+0.5bp
5年債-0.075%+0.5bp
10年債 0.105%+0.5bp
20年債 0.615%横ばい
30年債 0.845%横ばい
40年債 0.985%+1.0bp
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