トランプ大統領、イラン制裁を一部再開-貴金属や車対象

  • イラン大統領はトランプ氏の会談の呼び掛けをはねつける
  • 米は11月の原油制裁で個別に一部の国の適用免除を検討と当局者

Photographer: Simon Dawson / Bloomberg

イラン核合意からの離脱に伴う米国の対イラン制裁再開の第1弾が7日、発動した。経済的・政治的圧力が強まる中、ロウハニ大統領は前日、「前提条件なしに」会談する可能性があるとのトランプ米大統領の呼び掛けをはねつけていた。

  トランプ大統領が6日に署名した大統領令で再開されたのはイランによるドル紙幣購入や金などの貴金属取引、工業用金属の売買に関する制裁。また同国の自動車セクターを対象にした制裁や、ペルシャじゅうたんやピスタチオの対米輸出禁止も含まれた。

  ロウハニ大統領は6日夜のテレビ演説で、米国が「誠実」な態度を示すならイランは交渉の可能性を排除しないと発言。ただ、イランに制裁が科された場合は交渉は無意味になると述べた。一方、トランプ大統領と上級スタッフは「前提条件なしに」ロウハニ大統領と直接会談する可能性があると表明している。

  ロウハニ大統領は、「制裁を科しておきながら、交渉を進めるということに何の意味があるのか」と発言。「相手にナイフを突き立てながら、『交渉しよう、話し合おう』と言うようなものだ。それに対する回答は、まずはナイフを突き出すのをやめて、ポケットにしまえということになる」と述べた。

  イラン制裁再開第1弾に関する大統領令署名は予想されていたものの、2015年のイラン核合意を順守している欧州同盟国からの批判をあらためて招いた。11月初めにはイランの石油取引を巡る制裁が再開される。ただ、米政権はこの制裁について一部の国の適用免除を検討していると示唆した。

  英国、ドイツ、フランスと欧州連合(EU)の外相は6日の声明で、「包括的共同作業計画(JCPOA)からの米国の離脱に端を発した米国の制裁再開をわれわれは強く遺憾に思う」とし、「イランとの核合意維持は国際協定尊重の問題であり、また国際安全保障の問題でもある」と指摘した。

  ロウハニ大統領は、EUや各国はイラン核合意を救うために具体策を講じなければならないと述べた。

  トランプ政権当局者らが6日、記者団に明らかにしたところでは、米国はイランの原油輸出の容認「ゼロ」を目指すと表明していたものの、猶予期限が残り90日となった11月の原油を対象にした制裁について、ケース・バイ・ケースで一部の国の禁輸適用免除を検討している。米政権はこれまで、イラン産原油の輸入をゼロにしない国が暫定的な適用免除を受けるためには、同原油輸入の「大幅」減少を示す必要があると示唆していた。

  これら米当局者によると、米国が対イランで目指しているのはシリアやイエメンなどへの介入中止、弾道ミサイルプログラムの停止、核プログラム制限強化へのコミットメントなどの公約。

原題:Trump Restores Iran Sanctions as Rouhani Feels Economic Pressure(抜粋)

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