ドル・円は111円台前半で小動き、FFR警戒でやや上値重い

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  • 111円43銭から111円23銭まで弱含んだ後はこう着
  • 円ロングにするまでFFRにベットできる人いない-三菱モルガン

東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=111円台前半で小動き。米中貿易戦争や日米新貿易協議(FFR)に対する警戒感からやや上値が重かったが、中国株や日本株が堅調な中、積極的に円を買う動きも見られなかった。

  7日午後2時50分現在のドル・円は前日比0.1%安の111円33銭。早朝に付けた111円43銭を日中高値に、午前10時にかけて111円23銭まで弱含み、その後111円30銭台でこう着した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、「日銀緩和修正騒動も終わり、FOMC(米連邦公開市場委員会)も米雇用統計も通過し、ドル・円は上も下も動きにくい雰囲気」と指摘。「FFRで為替批判や金融政策批判が出ればワンタイムの円高に振れる可能性があるため、上値は抑えられているが、円ロング(買い持ち)にするには先進国で一番高金利のドルを借りて空売りしなければならず、そこまで今回の会合結果にベット(賭け)できる人はいないのではないか」と話した。

  9日からワシントンで行われるFFRの初会合では、トランプ政権が検討している自動車への追加関税が焦点となる。植野氏は「初会合で結論が一気に決まることは恐らくない。FFRで必ず円高派が期待するような厳しいコメントが出てくるとも限らないし、結果を見てから反応しようという感じだ」と述べた。

  先月行われた米国と欧州連合(EU)の通商交渉では、EUが米国産液化天然ガス(LNG)と大豆の輸入を拡大するほか、双方が工業製品の関税引き下げに向けて交渉する間、新たな関税を導入しないことで合意。自動車への関税導入を巡り高まっていた米EU間の緊張は一時的に緩和された。

  三井住友銀行市場営業部NYトレーディンググループの下村剛グループ長は、「足元同盟国との摩擦は控えて対中国に焦点を当てるというのが米国の戦略であるならば、このタイミングで殊更に対日貿易赤字を集中的に攻撃することもない」と分析。「むしろ目立ったスケジュール感はないが、引き続き米中の方が新しい材料が出てきたときにダウンサイドリスクになりやすい」と語った。

  ドル・円以外の通貨ペアも小動きで、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.1551ドルから1.1564ドルの値幅にとどまった。ポンドも合意なきEU離脱への懸念から対ドルで11カ月ぶり水準(1ポンド=1.2920ドル)まで売られた前日の海外市場の流れが一服し、1.29ドル台半ばでもみ合った。

  オーストラリア・ドルは小じっかり。オーストラリア準備銀行(中央銀行)はこの日、政策金利の据え置きを決めた後の声明で、インフレ率が2019-20年に現在よりも高くなると予想した。

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