Photographer: Kostas Tsironis/Bloomberg

トルコ危機が深刻化-制裁の脅威でリラは対ドルで最安値更新 (1)

更新日時
  • トルコ中銀、銀行のドル流動性を高めるため準備預金のルール変更
  • リラ急落でもこうした対応しかできないことに失望-ブラウンB
Photographer: Kostas Tsironis/Bloomberg

トルコの通貨リラは6日、過去最安値を更新した。 米国との外交的な対立を巡る懸念が強まり、トルコの中央銀行による通貨下支え策に影を落とした。

  エルドアン大統領が4日、米国人牧師の拘束を巡って米国が打ち出した制裁と同種の対応を講じると表明したのを受け、リラは6日に一時6.3%下落した。10年債利回りは20%弱の水準で推移した。「iシェアーズMSCIトルコ上場投資信託(ETF)」は7.5%下落し、2009年以来の安値。通貨急落を受け、トルコ中銀は市中銀行の外貨流動性を高めるため、準備預金のルールを変更したが、アナリストらはリラ相場てこ入れには不十分と受け止めた。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのストラテジスト、ウィン・シン氏(ニューヨーク在勤)は「この措置は取るに足らない金額であり、リラ急落でもこうした対応しかできないという事実にはかなり失望させられる」と述べた。

  リラは新興国で最大級の経常赤字を背景に既に売り圧力にさらされている。そこに対米関係の緊張悪化が加わり対ドルでの年初来下落率は28%に達した。リラ安は企業の外貨建てローンの返済能力を損ない、インフレをあおり、中銀に利上げ圧力をかけている。トルコ中銀は9月13日に次回の政策決定会合を開く予定。

  7日の外国為替市場では、トルコ当局者が訪米するとの報道を受け、リラはイスタンブール時間午前6時55分(日本時間同午後0時55分)現在、1.1%高の1ドル=5.27リラ。CNNトルコによれば、トルコ当局者は協議のためワシントンを2日以内に訪問する。米国とトルコは一部の問題について事前合意に達したという。

原題:Turkey Crisis Deepens as Sanctions Threat Sends Lira to Low (1)(抜粋)

(トルコ当局者の訪米報道と7日のリラ相場を追加します。更新前の記事で2段落目のリラの6日の動きを訂正済みです.)
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