Photographer: Christopher Lee/Bloomberg

アップルではなく、もう一つの1兆ドルに注目を-ゴールドマン

  • S&P500種企業の自社株買い、今年過去最高を記録する公算大きい
  • 大型ハイテク株に関した株安警戒論、正統な根拠ない-コスティン氏

株式投資家は先週、アップルの時価総額が1兆ドル(約111兆円)を突破したことに目を奪われた。ゴールドマン・サックス・グループによれば強気相場への影響がもっと強い、もう一つの1兆ドルという節目がレーダーに入ってきた。

  ゴールドマンで顧客企業の自社株買いを実行する部門は、S&P500種株価指数を構成する企業による今年の自社株買い予想を前年比46%増に引き上げ、年間の額としては過去最高になる可能性が高いと分析した。

  デービッド・コスティン氏らゴールドマンのストラテジストがまとめた3日付のリポートは、「マーケットに重要な影響を及ぼすもう一つの1兆ドルに投資家は注目するべきだ」と指摘。「会社の規模ではなく、会社が使う現金の規模に意味がある」と続けた。

  コスティン氏の予想では年末のS&P500種が2850と、3日終値から10ポイントも離れておらず、ブルームバーグが追跡するウォール街のストラテジストの中では、決して強気な方ではない。同氏はそれでも、ハイテク株を中心とした株式警戒論が強まっていることに正統な根拠はないと主張する。

  フェイスブックを初めとする大型ハイテク株の下落がもっと強い痛みを伴う調整につながるとの予想(モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏)や、FAANG(フェイスブックとアップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)といった大型ハイテク株に取引が集中し過ぎるリスクについて複数の警鐘(バンク・オブ・アメリカ、クレディ・スイス)が出ている。

  コスティン氏は「われわれの分析は異なる結論を導いた。ハイテク株は多くの投資家が考えているほど取引が集中していない」とリポートで主張。それよりも、こうしたハイテク企業そのものに未利用の購買力が残されているとして、セクター全体で今年は前年比40%増の自社株買いを発表しているが、実際に実行されたのはこの半分にすぎないと指摘。「その延長線で考えられるのは、自社株買いプログラムを完了させたいハイテク企業からの需要が、まだかなりの規模で眠っているということだ」と論じた。

原題:Forget Apple, Goldman Says, Flagging New $1 Trillion for S&P 500(抜粋)

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