トランプ政権の自動車燃費基準緩和策、達成は困難になる恐れ

  • 自動車メーカーは法令順守コストを押し下げている柔軟性を失う恐れ
  • 現行プログラムは電気自動車と革新的技術開発を促進

トランプ米政権が計画する自動車の排ガス規制緩和策は、自動車メーカーの負担を多少軽減する一方、メーカーによる順守を容易にし電気自動車開発を促進した選択肢をはぎ取ることになる。

  政府の現行の燃費プログラムにおける「柔軟性」により、企業は全ての車種で燃費を平均する自由が与えられており、電気自動車や燃費性能の優れた車両の販売を通じ燃費の悪い車両の影響を相殺できる。また、燃費効率の良い車両を生産する技術については、排ガス数値に必ずしも表れなくてもクレジットを得られる。

  グローバル仕様の革新的技術の開発に取り組む自動車メーカーは、法令順守のためのこうした選択肢を終了すれば打撃になると警告している。トランプ政権が自動車燃費基準の見直しを進める中、米国自動車工業界(AAM)と世界自動車メーカー協会(AGA)の首脳らはトランプ大統領に対し、「高度な燃料節約技術の研究・運用の道を開く柔軟性ある法令順守のコース」を維持するよう要請した。

  AAMのミッチ・バインウォル会長とAGAトップのジョン・ボゼラ氏は今月2日付のトランプ大統領宛ての書簡で「柔軟性の助けにより、革新的な車両技術が米国で引き続き進展することを確実にする」と指摘した。

  燃費規制を満たすための選択肢は順守コストを低下させているが、それが失われれば、新たなリスクになりかねない。現行ルールで重要視されるのは、先進の無公害車技術に対するインセンティブで、バッテリー式電気自動車(BEV)や水素燃料電池自動車の販売ごとにメーカーは追加でクレジット受け取り、他のより効率の低いモデルの影響を相殺できる。

  8月2日に公表されたトランプ政権の提案に対応し、トヨタ自動車とゼネラル・モーターズ(GM)はこのようなプログラムの重要性を強調。ホンダは「次世代技術の開発を支える政策」を奨励した。

原題:Trump May Relax Auto Standards While Making Them Harder to Meet(抜粋)

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