孫社長の言葉に見る経営戦略の変化、ネットから情報革命へ

  • AIとIoTへの言及目立つ、16年の英半導体設計のアーム買収後に
  • ソフトバンク決算のプレゼンからキーワードを指数化、関心の変化映

孫正義社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

いつも熱心に決算や経営方針をプレゼンテーションするソフトバンクグループの孫正義会長兼社長。経営の第一線に立ち続け、巨額投資をてこに世界のテクノロジーの進歩を加速しようとする孫氏の発言からは、関心の変化を読み取ることができる。最近のキーワードは「情報革命」だ。

  ブルームバーグでは孫氏の決算会見の中から幾つかのキーワードを抜き出し、使われた頻度を指数化してグラフで示した。対象期間は英ボーダフォン買収で携帯電話事業に参入した2006年以降。同社は6日午後、2018年4-6月期の連結決算を発表する。その後、孫氏が会見を行う予定だ。

「情報革命」と群戦略

  孫氏の構想とともに刻々と経営方針や体制が変化するソフトバンク。孫氏は「携帯電話の会社ではない。情報革命の会社だ」と強調する。「情報革命」は14年以降目立っており、最近では世界の有望なスタートアップ企業に投資し、300年以上成長し続ける企業体を作るという群戦略とセットで語る機会も多い。

孫氏が「情報革命」と発言した割合

「AI」と「IoT」

  情報革命には技術が必要だ。14年6月にヒト型ロボット「ペッパー」を発表した孫氏。15年8月の会見はペッパーと一緒に登壇し「日本のロボット産業はこれから急激に伸びる」と力説した。しかし、その後「ロボティクス」にはほとんど言及せず、代わりに浮上したのが「人工知能(AI)」と「IoT」だ。16年の英半導体設計アーム・ホールディングス買収以降に急増した。

「インターネット」への関心は低下

  06年以降にさかのぼると目立ったのは「インターネット」と「モバイルインターネット」だった。個人的親交のあった米アップルの創業者、スティーブ・ジョブズ氏からアイフォーンの日本独占販売権を取得した08年以降数年間は言及が多かったが、13年以降は激減した。

孫氏が「(モバイル)インターネット」と発言した割合

  孫氏は過去数年、ライドシェアの米ウーバー、シェアオフィス運営のウィワークなど成長途上にある世界の有望企業に出資している。最近のイベントでは、自動運転時代が到来すればより安全な高速移動が可能になるとし、情報革命は人間により便利な社会をもたらすと強調した。

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