8月3日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル下落、米中の貿易摩擦や米経済データ受け

  3日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。米中間で貿易を巡る対立が激しさを増したことが背景にある。米雇用統計が予想ほど強くなかったことから、金融政策当局の利上げは漸進的なものになるとの見方もあらためて広がった。ドル指数は、週間では3週ぶりの上昇となった。

  ドルはこの日、主要10通貨に対して高安まちまち。安全通貨や資源国通貨が大きく上げた。週間ベースでは、カナダ・ドルが最大の値上がり。一方でポンドは下落した。

  朝方発表された7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を下回ったことを受けて米10年債利回りは低下。さらに米供給管理協会(ISM)が発表した7月の非製造業総合景況指数は11カ月ぶり低水準となったことに反応し、同利回りは下げを拡大した。

  ニューヨーク時間午後4時47分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.1566ドル。円は対ドルで0.4%上昇し1ドル=111円26銭。

  欧州時間に上げていたドルは、ニューヨーク時間の朝方早くに下げに転じた。中国人民銀行(中央銀行)が、為替フォワード取引の一部を対象に、20%の準備金預け入れを義務付けると発表したことが背景にある。人民銀は声明で、貿易摩擦が高まる中で外為市場にはボラティリティーの兆候が出ているため、マクロ金融面でのリスク回避を狙ったと説明した。

  クドロー委員長は3日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「関税や関税障壁、補助金をこれまで何度もわれわれは否定してきた。望むのは貿易改革だ。中国は実行していない」と発言。「中国の経済は弱く、通貨も弱い。国民は逃げ出している。最後までやり通すというトランプ大統領の決意を甘くみてはならない」と話した。

欧州時間の取引

  欧州時間にドルは上昇。米雇用統計が力強い内容になるとの見方から、さらなる利上げが支持されるとの見方が広がった。一方でポンドは下落。イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁が、英国が合意なしに欧州連合(EU)を離脱する可能性は「居心地が悪いほど高い」と発言したことが手掛かり。
原題:Dollar Pares Week’s Gains as Trade Fracas Heats Up: Inside G-10(抜粋)
Dollar Advances Before U.S. Payrolls; Pound Slides: Inside G-10(抜粋)

◎米国株・国債・商品:株が上昇、S&P500は5週連騰

  3日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は週間ベースでも上げ、5週続伸。投資家は7月の米雇用統計について、労働市場の安定を示すもので、米連邦準備制度の漸進的な利上げ方針と整合的と受け止めた。米国債は欧州中核国債に連れる形で上昇し、利回りが低下した。

  • 米国株は上昇、ダウ136ドル高-米中対話への期待感で一段高
  • 米国債は上昇、欧州中核国債に連れ-10年債利回りは2.95%
  • NY原油は反落、関税巡る米中の舌戦激化を懸念
  • NY金は反発、約1年ぶり安値から回復ー米国の雇用減速受け

  主要株価指数は遅い時間に日中高値を付けた。貿易と関税に関する米国と中国との対話が高レベルで一部再開したとのクドロー米国家経済会議(NEC)委員長の発言が伝わり、一段高となった。食品大手のクラフト・ハインツは、市場予想を上回る決算を発表、キャンベルスープと合併に関する暫定協議を開始したとの米紙報道も好感されて急伸。一方、原油相場の下落を背景にエネルギー関連株は下げた。

  S&P500種株価指数は前日比0.5%高の2840.35。ナスダック総合指数は0.1%上げて7812.02。ダウ工業株30種平均は136.42ドル(0.5%)高の25462.58ドル。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.95%。

  ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が反落。関税措置を巡る米中間の舌戦が激化する中、経済活動や石油消費が鈍化するとの懸念が高まった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は47セント(0.7%)安い1バレル=68.49ドル。ロンドンICEの北海ブレント10月限は前日比24セント安の73.21ドルで終えた。

  アゲイン・キャピタルのパートナー、ジョン・キルダフ氏は「商品市場にとって貿易戦争が最も悪影響を及ぼしている。この貿易戦争がエスカレートするにつれ、WTIは大きな打撃を受けかねない」と指摘した。

  ニューヨーク金先物相場は反発し、前日付けたここ1年余りで最低の水準から持ち直した。米国で7月に雇用者数の伸びが鈍化したことや、米国との貿易摩擦が激化する中で中国が人民元の下落に歯止めをかける措置を発表したことが背景。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.3%高の1オンス=1223.20ドルで終了した。
  米国債は幅広い年限で上昇。欧州債市場でユーロ圏中核国と英国の国債が上昇したのに連れたほか、7月の米供給管理協会(ISM)非製造業総合景況指数が市場予想より大幅に低下したことを材料視した。一方、米雇用統計にはあまり反応しなかった。7月の非農業部門雇用者数は前月比15万7000人増と伸びがエコノミスト予想を下回ったが、6月の雇用者数は上方修正された。
原題:S&P 500 Set for Fifth Weekly Gain as Dollar Falls: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Advance Amid Steeper Gains for Core Euro-Zone Bonds(抜粋)
Crude Oil Dips as China Plans Tariffs to Counter Trump(抜粋)
PRECIOUS: Gold Rebounds From One-Year Low as Jobs Growth Slows(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇、米中貿易摩擦や株安で-イタリアは下落

  3日の欧州債市場ではドイツ国債が取引開始から堅調。予算協議を控えたイタリアの政情不安が影響した。中国が為替フォワード取引の一部に準備金預け入れを要求したことや、トランプ米政権のクドローNEC委員長が貿易面で中国は米国を侮ってはいけないと発言したことをきっかけに、株式が売りを浴び、これもドイツ国債を押し上げた。イタリア10年債は下げをすべて埋める場面もあった。

  イタリアを除いた欧州債は10年物を中心に上昇。イタリア2年債は利回りが一時40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。

  英国債は堅調に寄りついた後、イングランド銀行総裁の発言を受けて一段高。カーニー総裁は英国が合意なしに欧州連合(EU)を離脱する可能性は「居心地が悪いほど高い」と発言。

  ドイツ10年債利回りは5bp下げて0.41%。スペイン10年債利回りは3bp低下の1.43%。イタリア10年債利回りは4bp上昇の2.95%。
原題:Italy and Trade Drive EGB Gains; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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