エアバス超大型機、新たな人生始まる-チャーターに活路探る

  • シンガポール航空が10年間リースしていたA380
  • ポルトガルのハイフライが約6年間のリース契約で引き受ける

Photographer: Adrian Dannis/AFP/Getty Images

デンマーク人の観光客が1日、コペンハーゲンからキプロスに向かうため乗り込んだのは中古のA380だ。エアバスが誇る世界最大の旅客機の新たな人生が始まった。

  この超大型機は英旅行会社トーマス・クック・グループがチャーター。地中海の島国キプロスのラルナカに観光客を運ぶための飛行時間は4時間。以前シンガポールと世界各地を飛んでいたこの機材にとっては、かなり短いフライトだ。

  ツアーでこうした超大型旅客機が使われるとは知らなかった乗客は驚き、幸運にもファーストクラスとビジネスクラスの席を割り当てられたツアー客もいた。トーマス・クックの北欧部門がこのツアーで普段使うのはA321。搭乗可能な乗客数はA380の半分以下だ。ギリシャのロードス島の空港で問題が起き、同部門にとって他に確保できる航空機がなかったのだ。

  このA380はシンガポール航空が10年間のリース契約の下で運航していたが、契約終了に伴いドイツのオーナー、ドリックに今年返還。そしてポルトガルの航空会社ハイフライが約6年のリース契約でドリックから引き受けた。A380が中古旅客機として使われるのは初めてだ。

  キプロスに向かうため471席あるこの2階建てA380に搭乗したのはわずか213人。帰路の乗客は396人だった。トーマス・クックによれば、この機材はノルウェーのオスロからスペインのマジョルカ島へのツアーにも使われたが、あくまでも応急的な対応であり、ソーシャルメディアでの告知も避けた。「より長期にわたり使用する航空機だとの印象を与えることで将来の顧客に不必要な期待を持たせたくない」という。

  ハイフライのパウロ・ミルプリ最高経営責任者(CEO)は7月、このA380を数カ月貸し出す顧客がいると述べていたが、トーマス・クックのコメントは同社がこの顧客ではないことを示唆している。この機材の第2の人生がどうなるかまだはっきりしないが、ハイフライは短期ベースもしくは季節に応じてチャーターする顧客を続けて見つける必要がありそうだ。

原題:Airbus Superjumbo Starts New Life as Cyprus Tourist Shuttle (1)(抜粋)

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