【個別銘柄】クボタや新日鉄住金が下落、山崎パン急落、スズキは高い

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  • クボタは通期計画を下方修正、新日鉄住金の利益はJFEより見劣り
  • 山崎パン通期未達の公算とゴールドマン、スズキは日印好調で好決算

3日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  クボタ(6326):前日比8.3%安の1682.5円。2018年12月期営業利益計画を2130億円から2040億円に下方修正した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、4-6月営業利益は572億円と同証予想の636億円を下回ったほか、新通期計画もコンセンサスに届かずネガティブと指摘。原材料価格の高騰やインセンティブ率の悪化が業績下振れ要因と分析し、これらの問題が一巡して成長ドライバーである大型トラクタや東南アジアの農業機械が成長局面入りするまでは、株価の上値が重い状況が続くとみる。

  新日鉄住金(5401):2.3%安の2234.5円。4-6月期営業利益は前年同期比28%減の482億円だった。これまで未定だった上期配当計画は40円(前年同期30円)とも発表。みずほ証券は、4-6月期営業利益や上期配当計画は、JFEホールディングス(5411)よりそれぞれ112億円、5円下回っており、物足りない感があると指摘した。

  山崎製パン(2212):17%安の2307円。1-6月期営業利益は前年同期比11%減の150億円。調理パンやコンビニエンスストア向け米飯類の好調などで売上高は1.2%増えたが、物流費の増加や神戸工場稼働に伴う一時費用などが響いた。ゴールドマン・サックス証券は、第1四半期の6%減益から単体、子会社ともさらに悪化し同証予想の162億円を大きく下回ったと指摘。会社は7月からの値上げ効果込みで期初計画の達成を目指すとしたが、下期は約6割の増益を確保する必要があり、大幅未達の可能性が濃厚だとみている。

  スズキ(7269):8.6%高の7005円。4-6月期営業利益は前年同期比37%増の1165億円と、市場予想957億円を上回った。SMBC日興証券は、日本とインドの四輪事業が業績をけん引しており、現在の同社の収益モデルを表す典型的な決算だと評価。第1四半期時点で自然体で1000億円以上の営業利益が創出可能なことを示した点でポジティブな印象とみる。

  アサヒグループホールディングス(2502):5%安の5088円。1-6月営業利益は前年同期比30%増879億円、18年12月期の営業利益計画を2000億円から2040億円に上方修正したが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、株価の反転には国内酒類の立て直しが必要だと指摘、国内酒類の計画達成ハードルが高く全体の上振れ余地は限定的とみる。

  HOYA(7741):5.1%高の6856円。3日午前発表した4-6月期税引き前利益は前年同期比15%増の352億円だった。SMBC日興証券は、第1四半期税引き前利益は強気の同証予想340億円を上回りポジティブな印象と指摘。コア営業利益も353億円と同証予想335億円を上回り、株式市場が収益力回復ペースの遅さを懸念してきたライフケア事業が改善したことは安心感を与えるとの見方を示した。

  住友商事(8053):1.4%高の1884円。3日午後発表した4-6月期純利益は前年同期比17%増の914億円と、市場予想は730億円を上回った。資源価格の上昇でボリビア銀・亜鉛・鉛事業のほか、豪州石炭事業が増益、電力EPC(設計・調達・建設)案件の建設進捗(しんちょく)や販売・一般管理費の減少も寄与した。前期比3.7%増の3200億円を見込む19年3月通期計画は据え置き、進捗率は29%。

  カカクコム(2371):12%安の2102円。4-6月期営業利益は前年同期比9%増の55億6000万円。食べログの飲食店販促事業の好調、価格.com・食べログ広告事業の伸びなどで売上高は18%増えたが、手数料や人件費、外注費などコスト増が利益の伸び率を抑えた。ジェフリーズ証券は、営業利益は同証予想や市場コンセンサスを下回り、ややネガティブと指摘。重要業績評価指標(KPI)は基本的に想定内の範囲で改善しているが、人件費や手数料など費用負担の継続でマージン改善のチャンスは大きくないとみている。

  大塚家具(8186):80円(22%)高の445円とストップ高。日経ビジネスオンラインは3日、経営不振の続く同社が8月中旬の決算と同時期に発表できるよう、スポンサー選びの交渉は佳境に入っていると報じた。ただ合意のハードルは高く、先行きは予断を許さないとも伝えている。

  新日鉄住金ソリューションズ(2327):17%高の3420円。4-6月期営業利益は前年同期比11%増の51億1700万円だった。売上高は0.5%増にとどまったが、利益率の向上で販売・一般管理費の増加を吸収。また、発行済み株式総数の4.96%に当たる470万株、金額で100億円を上限に自社株買いを行うとも発表した。野村証券は第1四半期営業利益は市場コンセンサスや同証予想を上回り好印象、季節性を考慮すると、上期計画比で上振れ基調の推移と推測され、自社株買いと合わせポジティブと総括した。

  日本水産(1332):4.6%高の568円。3日午後発表した4-6月期営業利益は前年同期比11%増の74億8100万円。機能性原料ビジネスが拡大したファイン事業が好調でコスト削減も寄与、北米・欧州が伸びた食品事業も増益となった。19年3月通期計画の220億円は据え置き、進捗率は34%。

  イビデン(4062):9.8%安の1620円。4-6月期営業利益は前年同期2.2%減の29億5000万円と、市場予想32億4000万円を下回った。パソコン用パッケージやマザーボード・プリント配線板(PWB)など電子事業の伸長、セラミック事業の堅調で売上高は6.3%増えたが、電子事業の赤字転落が響いた。野村証券は、電子部門のスマートフォン向け2製品PWB、小型・薄型パッケージ基板(CSP)がやや不振だったと指摘。北米社向けは季節要因、韓国社向けは顧客のハイエンドモデル不振と顧客内でのシェア低下が背景との見方を示した。

  パナソニック(6752):2.2%高の1469.5円。同社が車載電池を供給する米電気自動車(EV)メーカー、テスラの2日の株価は、終値ベースで13年12月以来の大幅上昇、16%高で取引を終えた。テスラ株上昇は、4-6月期の同社の現金燃焼(フリーキャッシュフローのマイナス幅)が予想を下回ったことに加え、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が3カ月前の電話会議での言動を謝罪したパフォーマンスが歓迎された。

  ダイセル(4202):5.3%高の1296円。4-6月期の営業利益は前年同期比6.6%減の147億円と、市場予想128億円を上回った。有機合成や合成樹脂などの販売数量増加、価格改定などで売上高は2.9%伸びたが、原燃料価格の上昇やたばこフィルター用トゥの市況軟化、インフレータの販売品種構成の変化が影響した。ジェフリーズ証券は、営業利益は市場の期待以上に良かったとし、有機合成の改善を背景に前四半期(129億円)に比べ増加、良いスタートと評価した。

  日本触媒(4114):4.9%高の8420円。4-6月期営業利益は前年同期比9.1%増の82億3600万円だった。原料価格の上昇幅が大きくスプレッド縮小も販売数量が増加、上期計画120億円に対して68%の進捗(しんちょく)となった。みずほ証券は、主要製品群の順調な拡販と価格転嫁進展を確認した第1四半期決算だと評価した。

  ツムラ(4540):10%高の3920円。4-6月期営業利益は前年同期比2.6%増の45億5900万円。4月の薬価改定の影響を受けながらも、医療用漢方製剤の伸びで売上高は2.4%増加、売上原価の低下により売上総利益率が0.8ポイント上昇した。モルガン・スタンレーMUFG証券は、営業利益はやや強気だった同証予想51億円を下回るが、会社側はほぼ社内計画通りとしており、サプライズは少ないと判断。今期会社が力を入れている「六君子湯」はスロースタートでやや残念だったが、6月から販促資材の投入が始まっており、第2四半期以降の挽回の可能性を指摘した。

  アカツキ(3932):16%安の3380円。4-6月期営業利益は前年同期比35%減の14億4100万円。前期リリースのタイトルと期初に連結化したイベント会社のアカツキライブエンターテインメントの寄与で売上高は6.4%増えたが、「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」の減収、広告宣伝費の増加などが響いた。「ドッカンバトル」は前期第4四半期に3周年イベントを実施した反動もあり、全体の営業利益は前四半期の26億2800円からも45%減った。

  ヤマダ電機(9831):3.1%安の535円。4-6月営業利益は前年同期比57%減の22億2700万円。在庫適正化のため仕入れを抑制したことや、ネット価格に対応した店頭価格販売などの販促の効果が表れず、売上総利益を押し下げた。野村証券は、国内の家電需要が着実に回復する中、同社は人手不足と情報家電の売り場縮小で家電販売が不振だったとし、業績予想を下方修正した。

  日本板硝子(5202):2.6%高の1252円。4-6月期営業利益は前年同期比13%増の96億9000万円、19年3月通期計画の410億円は据え置いた。SMBC日興証券は、第1四半期はソーラー用ガラスの販売回復、欧州を中心とする自動車用ガラスの生産性改善、高機能ガラスの利益改善などが進んだ点が好印象と評価。第2四半期は季節要因により利益水準は下がる傾向があるが、第1四半期に発生した欧州での窯の修繕や、北米での一過性費用の影響が無くなるため、第2四半期も順調となる公算が大きいとみている。

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