猛暑のNYに現れた小さな木造住宅、グローバル危機の解決策になるか

  • 4人家族向けの一戸建てプロトタイプ住宅、広さは22平方メートル
  • 太陽エネルギー利用、空気から飲料水を作り、壁には垂直農園

このところの暑さと高湿度で、早足で知られるニューヨーカーの歩くペースも鈍い。そんな中、国連プラザに小さな木の家が現れた。わずか3日間で組み立てられたこの住宅が、グローバル危機への解決策となるかもしれない。

プロトタイプ住宅

写真家:Rob Urban / Bloomberg

  家の広さはわずか22平方メートル。4人家族向けの一戸建てプロトタイプ住宅で、太陽エネルギーを利用し、空気から飲み水を作り出すことができ、壁には垂直型の野菜農園が埋め込まれている。つまり自律生活が可能だ。

室内

写真家:Rob Urban / Bloomberg

  エール大学で建築・林業・環境問題を研究しているアンナ・ダイソン教授はこの家について、1年のうち「約260日、4人家族がこの気候の下で暮らすのに十分な食料を作ることができる」と話す。

  建築における生態系のための同大研究センターとコネティカット州ニューヘーブンの建築事務所グレー・オーガンスチ・アーキテクチャーが、設計・建築・設置で国連の環境機関と協力し、この「エコロジカル・リビング・モジュール」が生まれた。家のコンポーネントは約4週間で製造された。

  マンハッタンの8月は、気温のみならず湿度も高い。この家は1日当たり約20リットの飲料水を作り出すことができる。世界保健機関(WHO)によれば、地球上では約8億4400万人が飲み水に困っている。

ベッド

Photographer: Rob Urban/Bloomberg

  グレー・オーガンスチのプリンシパル、アラン・オーガンスチ氏は、この家を1000戸建築するとすれば、土地代を含めずに1戸当たり3万ー3万5000ドル(約335万ー390万円)で可能だと説明する。米国の新築住宅販売価格の中央値は30万2100ドルだ。

オーガンスチ親子

写真家:Rob Urban / Bloomberg

  同氏の息子オーガスト・オーガンスチ氏は「精神的には、木に囲まれた暮らしは気持ちがいい。それに環境を考えれば、木は再生可能だ」と言う。

  国連プラザでのこの極小木造住宅の展示は少なくとも11日まで。9月にはサンフランシスコでもお披露目される。

原題:Miracle in Midtown: Tiny House May Be Answer to a Global Crisis(抜粋)

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