【個別銘柄】神戸鋼や古河電工が急落、カシオ安い、旭化成は高い

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  • 神戸鋼決算に物足りないとの声、古河電工は北米不振で2割減益
  • カシオ四半期弱いスタートの声、旭化成は上期利益計画増額と増配

2日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  神戸製鋼所(5406):前日比9.6%安の1026円。2018年4-6月期経常利益は前年同期比55%減の127億円だった。19年3月通期計画の350億円は据え置いた。ゴールドマン・サックス証券は、第1四半期経常利益は同証予想80億円を上回ったものの、IPPのプロジェクトファイナンス組成にかかる一時費用が計上されていない点を考慮すると実質的にはやや物足りないと指摘。据え置いた通期計画も、同証券や市場予想とも500億円強を予想していた点に鑑みれば、市場の期待値に対し物足りなさが残るとみる。

  古河電気工業(5801):10%安の3695円。4-6月期営業利益は前年同期比18%減の85億1400万円、北米の光ケーブル事業の不振などが響いた。みずほ証券は、第1四半期は為替が1ドル=109円だったほか工事損失引き当て未計上であるため、実質的には同証予想を14億円程度下回ったとし、想定以上に厳しいとの印象だとの見方を示した。

  カシオ計算機(6952):8%安の1690円。4-6月期営業利益は前年同期比0.7%増の66億1100万円、デジタルカメラ事業撤退による減収で売上高が4.3%減少した。営業利益の上期計画150億円(前年同期比2.5%増)に対する進捗(しんちょく)率は44%。SMBC日興証券では第1四半期の営業利益は、市場予想の74億円や同証予想の75億円を下回り、一部市場でデジカメ撤退効果からの回復期待が高まっていたことを勘案すれば、やや弱いスタートでネガティブと指摘した。

  旭化成(3407):6.2%高の1602.5円。2日午後発表した4-6月期営業利益は前年同期比27%増の479億円と、市場予想407億円を上回った。4-9月期営業利益予想を855億円から前年同期比4.6%増の970億円に上方修正、石油化学事業でアクリロニトリルなどの交易条件が改善したことや、医療事業でのウイルス除去フィルター「プラノバ」の販売数量増などを織り込んだ。また、未定としていた4-9月期の1株あたり配当は17円と前年同期の14円から増額した。

  コニカミノルタ(4902):3.7%高の1075円。4-6月期営業利益は前年同期比77%増の154億円、19年3月期の営業利益計画を600億円から前期比15%増の620億円に上方修正した。JPモルガン証券は第1四半期の営業利益について資産流動化もあって市場予想の140億円、同証予想の80億円を上回ったと指摘。さらに年間も増額修正、オフィスも増収でポジティブな印象と評価した。投資判断「オーバーウエート」と目標株価1200円を維持した。

  大塚商会(4768):12%安の3900円。1-6月期営業利益は前年同期比1.3%増の272億円となり、19年3月計画の473億円は据え置いた。みずほ証券は、4-6月期営業利益は153億円と同証予想164億円を下回ったほか、上期も会社計画の281億円を下回り、印象はネガティブとした。複写機販売の減少や利益率の低いPC販売の増加が継続、第2四半期の売上総利益率は21.6%と前年同期比1.8ポイント悪化し、同証予想である22.9%以上の悪化とも指摘した。

  紙・パルプ株:王子ホールディングス(3861)が8%高の740円、日本製紙(3863)が1.7%高の1903円、レンゴー(3941)が3.6%高の1072円など。野村証券は、王子HLDが1日公表した4-6月期営業利益がパルプ、段ボールの拡大で前年同期比2.2倍となったことを受け、投資判断「買い」を継続、目標株価を850円から880円に見直した。良好な業界環境が連想され、東証1部33業種ではパルプ・紙のみ上昇。

  三井化学(4183):3.3%安の2949円。2日午後発表した4-6月期営業利益は前年同期比3.4%減の263億円、市場予想271億円を下回った。自動車部品関連材料などモビリティ、ポリオレフィンなど基盤素材の好調やナフサなど原燃料価格上昇に伴う販売価格の上昇で売上高は15%増えたが、交易条件の悪化や固定費増加が響いた。セグメント別ではモビリティのほか、コーティング・機能材や農薬などフード&パッケージングが減益だった。

  KDDI(9433):2.8%安の3040円。4-6月期営業利益は前年同期比2.6%増の2889億円と、市場予想2983億円を下回った。前期比5.9%増の1兆200億円を見込む19年3月通期計画は据え置き。JPモルガン証券は、コンセンサス予想を下回り、やや弱い印象と指摘、要因は新料金プランとその訴求費用で明確だとした。

  イーレックス(9517):16%安の967円。4-6月期営業利益は前年同期比1.5%増の11億9200万円。低圧分野での契約件数増加、高圧分野での販売電力量の増加で売上高は38%増えたが、調達電力量や託送料金の増加に加え、人員増に伴う人件費負担が利益の伸びを抑えた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、第1四半期営業利益は同証予想を約2億円下回った上、増益率は通期計画の44%に対し1%台にとどまりネガティブ、短期的な株価調整は避け難いとの見方を示した。

  マツダ(7261):3.5%安の1345.5円。4-6月期営業利益は前年同期比17%減の331億円、19年3月通期の営業利益計画1050億円は据え置いた。野村証券は、豪雨影響よる供給不足で計画達成はやや困難と指摘。21年3月期にかけて次世代エンジンや米国新工場建設の設備投資負担が重く、欧州CO2規制の未達ペナルティも発生が続くとみられ、業績の持続的な回復を期待しづらいとの懸念を示した。

  参天製薬(4536):7.6%安の1716円。4-6月期コア営業利益は前年同期比15%減の117億円、IFRS(フル)ベースの営業利益は17%減の100億円。国内医療用医薬品事業は流通での一過性の在庫調整と薬価改定の影響で減収だった。みずほ証券は、薬価改定と製品ミックスの変化で粗利が悪化、営業利益は同証の予想(コア138億円、フル124億円)を下回ったとした。

  三井ハイテック (6966):10%高の1603円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げ、目標株価を2400円から3200円に変更した。株価は19年1月期減益計画や2-4月期営業利益の半減などから調整中だが、20年1月期以降の利益拡大とスケールが拡大した中長期の成長シナリオの実現を織り込むタイミングと予想した。

  三井海洋開発(6269):8.8%安の3405円。1-6月期営業利益は前年同期比約4倍の108億円、FPSO建造工事の進捗(しんちょく)で利益が発生した。18年12月通期計画を100億円から120億円に上方修正、前期比では13%減益が一転、4.8%増益になる見込み。SMBC日興証券は、MV29のチャーター開始で未実現利益の実現額が大きくなり、第2四半期利益が高水準になることにサプライズはないが、FPSO「MV29」の収益性が想定以上だったほか、オペレーション&メンテナンス(O&M)の収益性改善も進んでいると指摘した。

  いすゞ自動車(7202):3%高の1581.5円。4-6月営業利益は前年同期比約3割増の500億円程度だったもようと2日付の日本経済新聞が報じた。値引き抑制で国内販売台数はやや減少したが利益率が上昇、海外も東南アジアで中小型トラックが好調という。

  NOK(7240):5.7%安の2163円。4-6月営業利益は前年同期比19%減の48億9600万円、高機能スマートフォン向け需要が減り電子部品事業の赤字が拡大した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、電子部品の大幅赤字は主要顧客向けの販売低調が主因で、歩留まりでも苦戦したと推察。シール事業は販売堅調も固定費増加が想定以上、据え置かれた上期と通期の会社計画は下振れリスクが多分に残り予断を許さないとも指摘した。

  イボキン(5699):2日にジャスダックに新規株式公開(IPO)。公開価格1930円に対し初値は20%高の2310円となった。鉄や非鉄金属スクラップの収集・運搬、加工、リサイクルのほか、一般・産業廃棄物の収集・運搬と中間処理、建築物解体工事などのワンストップサービスを展開する。18年12月期の売上高計画は前期比11%増の63億4400万円、営業利益は5.3%増の2億8000万円、1株利益は147.98円、1株配当は24円を見込む。終値は2299円。

  システムサポート(4396):2日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)。公開価格1750円に対し初値は2.3倍の4000円となった。情報通信技術(ICT)を活用したシステムのコンサルティングから企画・開発・構築のほか、運用・保守サービスなども展開する。18年6月期の売上高は前の期比12%増の99億3200万円、営業利益は40%増の3億8700万円、1株利益は114.86円はだったもよう、1株配当は3円の方針。終値は3630円。

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