引き締めは米のみ、日欧は緩和縮小も進まずー利回り格差開くばかり

  • 2年債の米欧スプレッドが過去最大付近、米日格差は07年来の大きさ
  • 「米引き締めペースと日欧の緩和縮小ペースの比較」の問題
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

世界の債券トレーダーが明確なシグナルを送っている。金融政策引き締めが期待できるのは米当局だけだと。

  2年物米国債は同年限のドイツ国債および英国債との利回り格差が過去最大に近い。日本国債に対する上乗せ利回り(スプレッド)はほぼ2007年以来の大きさ。米連邦公開市場委員会(FOMC)が1日に、段階的な利上げを続ける計画を再確認するとの見通しからスプレッドは拡大した。

  トレーダーらはFOMCメンバーの利上げ見通しをうのみにしているわけでもないが、今年3回目となる9月の利上げについてはほぼ確実視している。一方、欧州中央銀行(ECB)と日本銀行は危機時代の緩和措置を縮小にほとんど踏み出してもいない。イングランド銀行(英中銀)は今週に利上げを発表する見込みなものの、その後さらに金利を引き上げるとは考えられていない。

  世界同時引き締めと見込んでいた投資家の望みは絶たれたということだ。同時引き締めどころか、「米当局の引き締めペースとECBおよび日銀の緩和縮小ペースの比較」の問題だと、CIBCプライベート・ウェルスマネジメントの債券責任者、ゲーリー・プジージオ氏は指摘する。このペースの差も徐々に開いているようだ。

  財政政策をてこに勢いが付いた米国との成長の差が金融政策見通しの乖離(かいり)につながっていることについて、ドイツ銀行でチーフ国際エコノミストを務めるトルステン・スロック氏は「米国の政治家がしていることを、欧州や日本、英国の政治家がまだやっていない」結果だと指摘。「こうした全てがドイツ債と日本国債に対して既に拡大した米国債のスプレッドの一段の広がりを後押ししている」と述べた。

原題:Bond Traders See Fed as Only Game in Town for Policy Tightening(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE