【個別銘柄】任天堂やソニー高い、JFE急伸、ルネサスエは安い

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  • ソフト好調で任天堂は9割増益、ソニーは増益着地にサプライズ
  • JFEの通期経常益上振れも、ルネサスエの第3四半期計画は下振れ

1日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  任天堂(7974):前日比6.4%高の3万9100円。4-6月期営業利益は前年同期比88%増の305億円と、市場予想256億円を上回った。家庭用ゲーム機「スイッチ」向けソフトが好調だった。野村証券では、ソフトウエア販売本数は予想以上、粗利率が高いデジタル経由のリピート販売好調が利益を継続的に押し上げつつあると評価した。2019年3月期営業利益予想は2771億円と会社計画2250億円を上回ると試算。投資判断「買い」を継続、目標株価を5万9000円から6万円に上げた。

  ソニー(6758):4.8%高の6105円。4-6月期営業利益は前年同期比24%増の1950億円と、市場予想1454億円を上回った。SMBC日興証券は、コンセンサス予想は前年同期比減益でみていたのに対し増益着地となり「ソニーサプライズ」と評価。中期計画発表時に失望されたゲーム&ネットワークサービス(G&NS)部門の強さが確認されたことが最大のポジティブサプライズとし、会社側が6700億円で据え置いた通期営業利益は8500億ー9000億円の水準も視野に入るとした。

  JFEホールディングス(5411):10%高の2500.5円。4-6月期経常利益は前年同期比41%増の796億円。19年3月期経常利益計画を2200億円から2600億円に上方修正、市場予想2432億円を上回った。モルガン・スタンレーMUFG証券は、第1四半期経常利益はコンセンサス予想の585億円や同証予想552億円を大きく上回りポジティブと評価。通期計画は、第2四半期以降の原燃料価格前提などに保守的な要素も含まれており、さらなる上振れの可能性もあるとも予想した。

  ルネサスエレクトロニクス(6723):8.2%安の914円。1-9月期売上高計画を前年同期比0.9%減の5650億円、営業利益は同15%減の480億円と開示、7-9月期(第3四半期)のみでは売上高1756億円、営業利益44億2700万円を見込む。ゴールドマン・サックス証券は、第3四半期計画が同証予想225億円、市場予想207億円を大幅に下回った点がネガティブサプライズと指摘。会社計画がいつも通り保守的な点を割り引いても第3、第4四半期の業績水準は市場期待に対し大幅に下振れることが明らかになったとした。

  銀行株:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が2.4%高の706円、三井住友フィナンシャルグループ(8316)が3.1%高の4581円、みずほフィナンシャルグループ(8411)が2.7%高の199.8円など。JPモルガン証券は、日本銀行がイールドカーブ・コントロールにおける10年国債金利目標からの乖離(かいり)幅を現行のプラス・マイナス0.1%から同0.2%への拡大を決めたことについて、銀行セクターにポジティブな結果と指摘した。日銀の金利上昇許容は市場機能の回復とともに、銀行システムの機能低下のスピードを若干和らげ、銀行収益にプラスとの見方も示した。

  小野薬品工業(4528):5%高の2766.5円。1日午後発表した4-6月期営業利益は前年同期比26%増の180億円、市場予想175億円だった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、第1四半期は抗がん剤「オプジーボ」の国内売り上げとロイヤルティー収入が順調に進捗(しんちょく)、営業利益は同証予想170億円やコンセンサス予想168億円を上回ってポジティブと評価。また、7月31日に米ブリストル・マイヤーズスクイブは、オプジーボが根治切除後のリンパ節転移を伴う黒色腫または転移性悪性黒色腫の成人患者の術後補助療法として、欧州委員会に承認されたと発表した。

  王子ホールディングス(3861):3.5%高の685円。1日午後発表した4-6月期営業利益は前年同期比約2.2倍の276億円、市場予想は238億円だった。販売量増加や国内製品の価格修正効果、海外のパルプ販売価格の上昇などで売上高は8%増加、採算面ではコストダウン効果もあり、原燃料価格の高騰を吸収した。前期比41%増の1000億円を見込む19年3月通期計画は据え置き、進捗(しんちょく)率は28%となった。

  マクセルホールディングス(6810):4.4%高の1920円。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の普及拡大で車載用リチウムイオン電池の基幹部材である塗布型セパレータの需要急拡大が見込まれると判断、宇部興産(4208)と新たに合弁会社を設立すると発表した。

  帝人(3401):5.6%高の2196円。1日午前に発表した4-6月期営業利益は前年同期比4.7%減の183億円。自動車向けアラミド繊維の堅調などマテリアル事業を中心に売上高は9.1%増えたが、前期計上したアルツハイマー治療薬の候補化合物の導出対価の反動などが響いた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、第1四半期営業利益は同証予想の160億円、市場コンセンサスの170億円を上回りポジティブと評価。同証想定以上にポリカーボネートや繊維の販売が増加、高尿酸血症・痛風治療剤「フェブリク」の販売も堅調との見方を示した。

  日東電工(6988):8%高の8727円。4-6月期営業利益は前年同期比13%減の265億円。スマートフォン生産が低調で情報機能材料はその影響を受け光学フィルムが不振だったものの、SMBC日興証券は営業利益が同証予想194億円や市場予想を上回りポジティブな印象と指摘。第2四半期以降は、ハイエンドスマホの新モデル立ち上げとともに、同社の光学フィルムの売り上げも回復すると予想した。

  スタートトゥデイ(3092):3.2%安の4340円。4ー6月期営業利益は前年同期比26%減の58億7400万円だった。商品取扱高が伸びて全体の売上高は24%増えたが、体型計測スーツ「ZOZOSUIT」の無料配布に伴う広告宣伝費の増加などが響いた。通期計画400億円は据え置いた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、通期計画に対する進捗(しんちょく)率が低水準で、ネガティブと指摘。同社株価はプライベートブランドの中期的な成長期待を織り込む形で上昇してたが、短期的には通期計画の未達やコンセンサス下方修正リスクを織り込む可能性があると分析した。

  西武ホールディングス(9024):6.7%高の2010円。4-6月期営業利益は前年同期比19%増の202億円だった。西武鉄道の運輸収入が0.8%増と堅調、ホテル業で販売可能客室当たり売上高(RevPAR)が上昇。東京ガーデンテラス紀尾井町の賃料収入増加、ハワイ事業でのホテルRevPARの上昇、プロ野球埼玉西武ライオンズの観客動員数増加も寄与した。

  TOTO(5332):8.4%安の4775円。4-6月期営業利益は前年同期比8.6%減の63億8100万円、通期計画540億円は据え置いた。SMBC日興証券は、国内住設事業の売り上げ低迷で同証予想70億円を下回ったことに加えて、中国現地法人の4-6月売上高は13%減と公表されネガティブと指摘。海外現地法人は、中国以外も高い目標値には届いていない。国内の先行投資を計画通り実施する一方で海外売り上げが伸び悩めば計画未達となるリスクが高まるとも警戒した。

  住友電気工業(5802):6.7%高の1828円。4-6月期営業利益は前年同期比13%増の313億円だった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、営業利益は同証予想234億円やコンセンサス予想268億円を上回ったとし、19年3月期もR&Dコストなどの積み増しにより大幅な増益は期待できない自動車だが、第1四半期については順調な滑り出しといえると評価した。

  ホンダ(7267):3%高の3454円。4-6月期営業利益は前年同期比11%増の2994億円、19年3月期営業利益計画を7000億円から7100億円に上方修正した。野村証券は、新興国二輪や北米販売金融が好調で、第1四半期営業利益は同証予想2630億円を上回ったと指摘。同証の通期営業利益予想は8214億円としており、会社側の計画は品質費用や経費、為替の前提が保守的だとみる。

  住友化学(4005):5%高の673円。4-6月期コア営業利益は482億円と前年同期比9.9%減だったが、モルガン・スタンレーMUFG証券では、懸案だった情報電子の収益が想定以上のペースで改善、LiB用セパレータも好調で会社計画は上振れペースと指摘。会社計画2400億円は据え置かれたが、まずまずの滑り出し-情電・エネ機といった注目事業の本格回復・拡大をポジティブに評価する動きを予想した。

  京セラ(6971):5.9%高の6870円。4-6月期営業利益は前年同期比19%増の371億円、市場予想は311億円だった。野村証券は、産業・自動車部品と電子デバイスの好調を確認、収益面では減価償却費の定率法から定額法への変更で売上高減価償却費率が大きく低下、営業利益率を押し上げた点がポイントで全般に好決算だったと評価。同証の業績予想増額に伴い目標株価を7000円から7200円に引き上げた。

  タダノ(6395):6.8%安の1342円。4-6月期営業利益は前年同期比18%減の22億7700万円だった。日本向けでは建設用が増加した半面、車載搭載型と高所作業車が減少、海外向けでは米州でラフテレーンクレーンが減り、全体の売上高は1%減った。採算面では販売・一般管理費が増加、欧州で新モデル移行や品質対応に伴うコストも増えた。4-9月期の営業利益計画を70億円から前年同期比36%減の55億円に下方修正した。

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