Photographer: Waldo Swiegers/Bloomberg

日本の個人投資家、南ア・ランド建て債敬遠-ランド安を嫌気

  • ランド相場は2月半ば以来、対ドルで12%下落-利下げが響く
  • 売り出し債の発行でランド建て債が新興国市場に占める割合は3%に
Photographer: Waldo Swiegers/Bloomberg

日本の個人投資家が南アフリカへの関心を失いつつある。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの新興国市場戦略責任者、ウィン・シン氏によると、日本の個人投資家向け売り出し債の発行で、ランド建て債が新興国市場全体に占める割合は今年これまでのところ3%と、2005-17年の平均(36%)を大きく下回っている。

ラマポーザ大統領

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

  
  ラマポーザ大統領選出後の高揚感が薄れる中、ランドは2月半ば以降に対ドルで12%下落。その上、南ア準備銀行(中央銀行)が3月に利下げを実施し、通貨下支えのための政策引き締めはしないと示唆した。このためランド安でリターンが損なわれると恐れる弱気な個人投資家にとって、ランド建て売り出し債は魅力が薄れた。

  シン氏は顧客向けリポートで、「高利回りのランドがもはや日本の投資家にとって魅力的でないのは明らかだ。かつてはファンダメンタルズの悪化が原因だったが、南ア中銀が3月に緩和サイクルを再開し、ランドの魅力がさらに損なわれた。ファンダメンタルズの弱さも重なり、ランドは引き続き低迷するだろう」との見方を示した。

  ブラウン・ブラザーズによれば、ランド建て売り出し債の発行減は、新興国市場全体の発行比率が急低下していることが背景にある。新興国通貨建て売り出し債の発行額は16億ドル(約1790億円)。世界全体に占める割合は28%と、17年の50%から低下した。一方、ドル建て売り出し債は全体の45%と、過去最高水準となっている。

  「新興国市場への広範な負の地合いを反映しているもようで、こうした潜在的トレンドは注視する必要がある」とシン氏は指摘。「売り出し債は外為市場の一角にすぎないが、そうした部分で見られるトレンドがより大きな日本投資コミュニティーのトレンドにも反映される可能性があると考えている」と述べた。

原題:Japanese Retail Investors Have Soured on South Africa’s Rand(抜粋)

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