Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

資生堂が過去最大規模の投資、狙うは「ミレニアル世代」

訂正済み
  • ミレニアル世代に焦点、ザギトワ選手の起用で顧客層拡大
  • メーキャップ化粧品に軸足、スキンケアではすでに基盤固め
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資生堂の魚谷雅彦社長は9月から新たに全世界で販売を開始する「SHISEIDO」ブランドのメーキャップ化粧品群の販売促進に、同種の化粧品としては過去最大規模の金額を投じる考えを明らかにした。会員制交流サイト(SNS)なども活用し「ミレニアル世代」と呼ばれる若年層への浸透を狙う。

  魚谷氏は1日の都内でのインタビューで、化粧水や美容液などの「スキンケア化粧品」ではすでに基盤を固めつつあると述べ、第2ステージとして口紅やチークなど「メーキャップ化粧品」の強化に注力する方針を示した。具体的な投資額についてはコメントを控えた。現在、SHISEIDOブランドに占めるメーキャップ化粧品の売上高比率は1割程度だが、これを2-3割にまで引き上げる目標も示した。

都内で会見をする資生堂・魚谷社長

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  同ブランドではスキンケア製品の知名度が高く、30ー50代の女性が主要な顧客層。魚谷氏は「ミレニアル世代にはまだ拡大の余地がある。そして長く使ってもらえる」とみている。親日家でも知られるロシアの女子フィギュアスケート金メダリスト、アリーナ・ザギトワ選手(16)を同ブランドのグローバルアンバサダーに起用し、世界市場で若年層の開拓を急ぐ。

資生堂の魚谷雅彦社長とアリーナ・ザギトワ選手
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  魚谷氏は重要販売地域として米国、欧州、日本を挙げた。中国市場は潜在的な需要はあるものの販売開始の時期は少し後になるとの見方を示した。

  同社は同日、世界88の国と地域で展開しているSHISEIDOブランドの新たなメーキャップ化粧品群を発表。口紅やチークなど15品目124品種と、ブラシなど6種の用具を発売する。海外のトレンドに日本の技術や感性を取り入れ、各国の消費者にアピールしたい考えだ。価格帯は1000~4800円を想定している。

「SHISEIDO」ブランドのアイシャドウ

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  ジェフリーズ証券の宮迫光子アナリストは7月の取材で、「資生堂は若者に忘れられているブランドになりつつあった」と指摘し、若年層開拓の必要性を強調。スキンケアでは特定のブランドを決めている消費者が多い一方、メーキャップ化粧品では多様な選択をする傾向があることからここを入り口にスキンケアに誘導することが可能だと話した。一方、これまで対象を特定しないマーケティング戦略をとってきた同社にとって、「好みが細分化されていく中でどうイメージを作っていくのかが課題」の考えを示した。

資生堂、メーキャップ分野強化でミレニアル世代狙う:魚谷社長

  同社は2018-20年の3カ年計画で、高価格帯のプレステージ市場の開拓を目指す方針を掲げており、3カ年の売り上げ増の71%を同市場で獲得することを目指している。SHISEIDOブランドもその一つで、特に海外において知名度が高い。ユーロモニターの試算によると20年の同市場の規模は世界で12.8兆円で、このうち46%がスキンケア化粧品、25%がメーキャップ化粧品となっている。同社は3年間で計1200億円規模の販売促進投資を実施し、20年に売上高1兆2000億円超を目指している。

(4段落目の中国市場についての表現を訂正します.)
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