日本株は上昇、為替の円安や国内決算好感-輸出や銀行主導

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  • 日銀会合受けた為替は円安、ドル・円は1ドル=112円台
  • ソニーや任天堂、ホンダなど好決算銘柄が指数を押し上げ
Photographer: Patrick T. Fallon/Bloomberg
Photographer: Patrick T. Fallon/Bloomberg

1日の東京株式相場は上昇。前日の日本銀行の金融政策決定会合を受けて為替相場が円安に振れたことや堅調な企業決算を評価する流れが強まり、電機や自動車など輸出関連、鉄鋼など素材が買われた。長期金利上昇が追い風となった銀行や保険も高く、四半期決算を発表した任天堂やソニーが活況。
 
  TOPIXの終値は前日比16.47ポイント(0.9%)高の1769.76と3日ぶり反発、日経平均株価は192円98銭(0.9%)高の2万2746円70銭と続伸。

東証内

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  三井住友アセットマネジメント株式運用グループの平川康彦シニアファンドマネジャーは「米中通商交渉への期待から米国株市場がようやく落ち着いた中、ピークとなった第1四半期決算は外部環境の不透明感が言われる中でも主力企業の内容は安心感をもたらした」と語った。

  日銀の黒田総裁は昨日の金融政策決定後の会見で、フォワードガイダンス(指針)の導入について「不確実性を踏まえて当分の間、極めて低い長短金利を維持することにコミットした」と発言した。金融緩和の長期戦に布石を打ち始めた日銀に対し、漸進的な利上げ方針の維持が見込まれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定を1日に控え、為替市場ではドルが上昇。きょうのドル・円相場は1ドル=112円台に乗せ、7月20日以来の円安水準となった。

  東証1部上場企業の第1四半期決算の発表はきのうが最多日。野村証券では、これまでのところ事前予想を上回る決算が優勢で、同証カバー企業では事前予想を10%超上振れた企業が33%、10%超下振れは18%にとどまるという。4-6月期営業利益が市場予想を上回った任天堂、2019年3月期計画を上方修正したソニー、ホンダ、JFEホールディングスがTOPIXの上昇寄与度上位となった。

  米中貿易摩擦に対する懸念が和らいだことも相場を押し上げた。全面的な貿易戦争の回避を目指して両国は交渉再開を模索していると関係者が語った。7月31日の米国株市場ではボーイングやキャタピラーなど資本財が買われ、S&P500種株価指数は0.5%高。「中国は貿易摩擦を見据えてより景気に配慮した政策を打ち、米国はトランプ大統領の地盤などにもマイナス影響が出ており、妥協に向けて動く可能性が少しある」と、アイザワ証券投資顧問部の三井郁男ファンドマネジャーはみる。

  決算が押し上げた業種以外では銀行と保険の上げが目立った。長期金利が一時0.12%と昨年2月以来の水準まで上昇し、利ざや改善期待が高まった。「長期金利の足元の変動幅が銀行の収益面に与える影響は微々たるものだが、グローバルでのグロースからバリューへの流れも後押しし、これまで押しつぶされてきた銀行のバリュエーションが戻る期待が出てきた」と、三井住友AMの平川氏は言う。

  東証33業種では鉄鋼、非鉄金属、その他製品、銀行、保険、海運、卸売、化学など22業種が上昇。空運、その他金融、不動産、建設、食料品など11業種は下落。売買代金上位では米資本財セクターの上昇が追い風となったファナックやコマツが高く、スタートトゥデイやルネサスエレクトロニクスは決算失望で下落。

  • 東証1部売買高は17億6725万株、売買代金は2兆9653億円
  • 値上がり銘柄数は1144、値下がりは888
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