日米豪がインド太平洋のインフラ整備連携で合意-中国に対抗

  • インド太平洋の平和と繁栄拡大へ支援必要との認識に基づくと豪外相
  • 協定は米OPICと日本のJBIC、豪外務貿易省がまとめる

米国と日本、オーストラリアの3カ国はインド太平洋地域のインフラ・プロジェクトへの投資で連携することで合意した。アフリカ東海岸から太平洋のオーストラリアやハワイに至る地域で影響力を拡大する中国への対抗策とみられる。

  ビショップ豪外相は31日、電子メールで送付した発表資料で、「この3国間パートナーシップはインド太平洋地域の平和と繁栄の拡大に向け、さらなる支援が必要との認識に基づく」と説明した。同発表資料によれば、この協定は投資をエネルギーと輸送、観光、テクノロジーインフラに集中させる内容になる見通し。資金調達に関する詳細は示されていない。

  トランプ大統領が昨年12月に発表した「国家安全保障戦略(NSS)」文書は競合国のインフラ構築の取り組みに対抗する政策策定を求めた。こうした取り組みの筆頭は世界的に幹線道路や鉄道、港湾、パイプライン、発電所を建設・拡張する中国の習近平国家主席の広域経済圏構想「一帯一路」で、モルガン・スタンレーはこれらのインフラが向こう10年間で最大1兆3000億ドル(約144兆円)相当拡大する可能性があると推計する。

  インフラを巡る米国の日豪との協調は、トランプ政権の変化し続ける国家安全保障政策と合致する。同政策は米国が中国、ロシアとの「長期の戦略的競争」にあると位置付けてきた。中国政府の一帯一路は、中国への通商ルートに沿って5000億ドルのインフラ投資を求めている。

  アジア歴訪を控えたポンペオ米国務長官は30日、米国は「戦略的依存ではなく、戦略的パートナーシップ」を信じると発言し、中国が割安な資金提供を通じてインフラプロジェクトに各国を招き入れようとしている動きを暗に批判した。

  ポンペオ長官は、「世界中の市民は米企業に関して、契約や条件が誠実であり、簿外などのナンセンスなことは不要で、見た通りのものが結果に反映されると知っている」と発言。「米国が優れているもう1つの点は、米国は市民が強制や強大な力の支配を受けないように人々を手助けすることだ」と指摘した。

  ポンペオ長官はマレーシア、シンガポール、インドネシアなどを歴訪中にこの協定の資金調達の取り決めについて発表を行う可能性が高い。シドニー大学米国研究所の貿易・投資プログラムディレクター、スティーブン・カークナー氏が明らかにした。

  カークナー氏は同協定について、「この地域の各国が必要とするインフラ・プロジェクトに、より多くの民間資金投入を認めるメカニズムの提供が目的」であり、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)などの著名なファンドとは異なる運営方法を用いることを意味すると述べた。

  今年2月、ビショップ外相はこれら3カ国とインドがインド太平洋地域の「多大なインフラ需要」に対処する機会を議論している述べていた。しかし、31日の発表資料ではインドへの言及はなかった。この協定は米海外民間投資会社(OPIC)と日本の国際協力銀行(JBIC)、豪州の外務貿易省によって取りまとめられる。

  ビショップ外相によると、日米豪の3カ国は30日の共同声明で、「このパートナーシップは自由で開かれ、繁栄するインド太平洋地域へのわれわれのコミットメントを表す」とした。3国間パートナーシップは「しかるべき時に」正式なものになるとビショップ外相は述べた。

原題:U.S.-Led Infrastructure Aid to Counter China in Indo-Pacific (1)(抜粋)

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