欧州ファンドから資金が流出-遠のく「1兆ドルクラブ」入りの夢

  • ジュピターやDWSグループなど、資金流出に見舞われる
  • スタンダード・ライフ・アバディーン、1兆ドルクラブ入り遠のく
Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

マージンの縮小や規制によるコスト上昇への対応に長く追われてきた欧州の資産運用会社が、ここに来て新たな問題を抱えている。顧客資金の流出だ。

  英ジュピター・ファンド・マネジメントでは大規模債券ファンドから資金が流出。ドイツのDWSグループは25日、2四半期連続で資金流出超過となったことを踏まえ、今年の新たな資金目標は恐らく達成できないとの見通しを示した。英シュローダーのように資金流出を制御している企業でも目標には届いていない。

  ボラティリティーが再び高まり、金利が上昇、貿易戦争が世界経済を脅かす恐れがある中、資金流出は投資家がいかに神経質になっているかを裏付けるものだ。この状況が続くようだと、割安なパッシブ商品との競争激化に対処するため、事業拡大を目指す欧州の資産運用会社に統合圧力が一層強まる可能性がある。

  ハーグリーブズ・ランズダウンのシニアアナリスト、ライス・カラフ氏は「企業に困難をもたらす資金流出が長期に及ぶようなら、直近の四半期だけを見るのではなく、やや長めの視点を持つことが重要になるが、資産運用会社に統合圧力がかかるのは避けられない」と語った。
 
  スタンダード・ライフが昨年アバディーン・アセット・マネジメントを買収して誕生したスタンダード・ライフ・アバディーンのマーティン・ギルバート共同最高経営責任者(CEO)は「1兆ドルクラブ」への仲間入りを目標に掲げたが、ロイズ・バンキング・グループが今年これまでに巨額の資金を引き揚げたことで後退を余儀なくされている。

  モーニングスターの推定によると、欧州全体の資金フローは5月にマイナスに転じ、投資家は長期ファンドから122億ユーロ(約1兆5850億円)を引き揚げた。6月も105億ユーロ流出したという。欧州と新興国市場の株式ファンド、比較的リスクの高い債券ファンドが資金流出の矢面に立った。

原題:Outflows Rock Fund Managers as Europe’s $1 Trillion Dream Fades(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE