ドル・円が弱含み、日銀政策調整警戒で円買い圧力-110円台後半

  • 日銀会合、大規模緩和の副作用への対応が焦点に
  • 市場との対話に失敗すれば金利高・円高加速する危険-上田ハーロー

東京外国為替市場ではドル・円相場が弱含み。日本銀行の金融政策発表を控えて、金融緩和策の調整への警戒感から円買いがやや優勢となっている。

  31日午前9時52分現在のドル・円は前日比0.1%安の1ドル=110円97銭。早朝に付けた111円11銭から110円91銭まで円買いが進み、その後は110円90銭台でもみ合っている。

  三井住友信託銀行NYマーケットビジネスユニットの矢萩一樹調査役(ニューヨーク在勤)は、日銀の政策発表について「どれだけマーケットが織り込んでいるのか、また、日銀がどの程度のものを出してくるのかちょっとはかりかねるところもある」とした上で、長期金利の目標水準引き上げなどが出てきた場合には、海外勢に「出口と受け止められかねない」と指摘。「いきなり円が買われるリスクはある」とみている。

  今回の日銀金融政策決定会合を巡っては、大規模緩和の副作用に対応するため、日銀が10年国債利回りの誘導目標の柔軟化など緩和策の調整を検討するとの報道が相次ぎ、国内長期金利が約1年半ぶりの水準に上昇して為替が円高に振れるなど、警戒感が高まっている。

  ブルームバーグが17ー20日にエコノミスト44人を対象に実施した調査では、全員が今回の日銀会合で政策の現状維持を予想。一方、日銀が公表する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、物価見通しの引き下げが見込まれている。

日銀会合の注目点についてはこちらをご覧ください。

  上田ハーローの小野直人ストラテジストはリポートで、「副作用への対応は出口政策につながるものではないことを日銀が明確に市場へ伝えられるかがポイントになる」とし、「市場との対話に失敗すれば、金利高・円高の動きが加速する危険はある」と指摘。「日銀会合の結果が発表される東京時間午後にかけて、為替相場は荒っぽい動きになる可能性があり、注意が必要」としている。

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