金融政策の変更想定せず、副作用対策でも為替は不変: 山崎前財務官

  • 物価見通し下がれば、持続性高めるため何らかの対策取るのは自然
  • 指し値オペの水準引き上げやETFの購入配分見直しの可能性も
A pedestrian walks past the Bank of Japan headquarters in Tokyo, Japan. Photographer: Tomohiro Ohsumi
Photographer: Tomohiro Ohsumi

前財務官の山崎達雄・国際医療福祉大学特任教授は、日本銀行が31日まで開く金融政策決定会合では「政策変更はない」との見通しを示した。その上で、焦点となっている異次元緩和の副作用対策が示されたとしても、為替水準に大きな変動はないと語った。

  山崎氏は30日、ブルームバーグのインタビューで、「最近の物価動向を見ていると、物価見通しは少し下方修正されるだろう。それを前提にすると、金融政策そのものを変更することは非常に考えにくい」と指摘。副作用対策については「物価見通しが下がれば、今の強烈な金融緩和をより長く続けなければならない。持続性を高めるために何らかのことをしたいと思うのは自然だ」の見方を示した。
  
  具体策の一つとして、30日に0.10%だった指し値オペの長期金利水準引き上げを挙げた。金利上振れを容認することで日銀による市場への介入が減り、国債購入量の減少にもつながるとみる。本来は決定会合の議題ではない指し値オペの微調整を取り上げることで、利上げ容認との市場の誤解を回避し、「むしろ政策変更ではない」というメッセージを与える効果があるとの見立てだ。

  また、上場投資信託(ETF)買い入れについて、特定銘柄で日銀の保有割合が高まった日経連動型を減らし、TOPIX連動型を増やす購入配分の変更もあると予想した。ただ、指し値オペの金利水準やETF買い入れの変更は「ちょっとしたボラティリティーが増えるだけで、根本的な為替のトレンドを変えることにはならない」と分析している。

  長期金利柔軟化検討という一部報道が流れた20日夜、1ドル=112円40銭近辺で推移していた円ドル相場はニューヨーク時間に1円程度、円高に振れた。30日午後5時半現在、111円台で推移している。山崎氏は「足元の為替水準が高い感じは全くない。むしろ最近1年では円安のレベル。ファンダメンタルズの範囲内だ」と語った。

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