【個別銘柄】大日本住友急落、カルビー安い、ヤフーやリコーは上げる

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  • 大日本住友の営業利益は半減、カルビーは国内「フルグラ」低調懸念
  • ヤフーのネット広告はポジティブな驚き、リコーは構造改革進展兆し

30日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  大日本住友製薬(4506):前週末比13%安の2205円。2018年4-6月期営業利益は前年同期比50%減の158億円。モルガン・スタンレーMUFG証券は、第1四半期決算は想定外のスロースタートで、抗精神病薬「ラツーダ」の減速と費用先行の印象は良くないと指摘。米国で値上げが難しくなった外部環境も考えると、ラツーダ再加速を楽観視すべきでないとした。投資判断「アンダーウエート」、目標株価1300円を継続。

  カルビー(2229):8.5%安の3670円。4-6月期営業利益は前年同期比69%増の57億7400万円、前期比10%増の295億円を見込む19年3月期計画は据え置き、進捗(しんちょく)率は19.6%だった。SMBC日興証券は、グラノーラの「フルグラ」は国内で7.6%の減収に転じ、今後も回復が厳しい状況と分析。8月に中国向け京都工場が稼働するが、想定以上の減収による稼働率低下と新工場の供給過剰によるロス拡大が懸念されるとした。

  積水化学工業(4204):4.2%安の1944円。4-6月期営業利益は前年同期比25%減の94億2500万円と30日午後に発表。原材料価格上昇の影響や今後の成長に向けた増産投資、営業体制強化や研究開発など固定費の先行発生が響いた。前期比2.8%増の1020億円を見込む19年3月通期計画は据え置き、進捗(しんちょく)率は9.2%。

  エーザイ(4523):5.3%安の9656円。大和証券は投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」に下げた。目標株価は9200円を維持。米バイオジェン社と共同開発する「BAN2401」と「elenbecestat」について、アルツハイマー病に対し実施された第2相臨床試験の成績は物足りないと指摘。今回の試験成績からelenbecestatへの同証の見方はやや楽観的過ぎたかもしれない、との認識を示した。

  関西電力(9503):3.6%安の1635.5円。4-6月期経常利益は前年同期比13%減の384億円。電気事業で地帯間・他社販売電力量の増加などで確保したが、燃料価格の上昇が響いた。野村証券は、燃料費調整制度上の損益、出水率(安価な水力発電量)の変動を除くと11%減益と同証の通期予想(同1%増)を下回るペースだと推定した。

  ヤフー(4689):5.3%高の415円。4-6月期営業利益は前年同期比8.9%減の476億円、市場予想402億円を上回った。ジェフリーズ証券は決算は総じて想定通りとしたが、インターネット広告事業はポジティブサプライズと指摘。検索連動広告は前年同期比14%増加し、広告の表示デザイン変更やカテゴリ補足オプション機能提供などの成果は、第1四半期後半から顕在化して第2四半期以降も貢献が見込めるとした。

  リコー(7752):8.8%高の1127円。4-6月期営業利益は前年同期比4.1%増の197億円と市場予想152億円を上回った。オフィスプリンティング分野や商用印刷分野などの苦戦で減収だったが、構造改革の成果で販売管理費が減少。野村証券は、会社側は想定通りの業績とコメントしているが、4-6月期は例年利益があまり出る四半期ではないという季節性を考慮すると、上々の滑り出しと評価した。構造改革は着々と進捗しているとみる。

  アルプス電気(6770):4.7%高の3210円。4-6月期営業利益は前年同期比22%増の96億2100万円、19年3月期計画を600億円から660億円に上方修正した。ゴールドマン・サックス証券は、第1四半期時点での上方修正はサプライズで、素直にポジティブと指摘。電子部品事業での上振れが主因で、車載モジュールの想定以上の収益性改善、第2四半期に向けたスマホ向けの想定以上の受注確保など内容面も好印象と評価した。投資判断「買い」を継続、目標株価は3400円から3700円に上げた。

  ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765):11%安の241円。1-6月期営業利益は前年同期比37%減の122億円。主力ゲームの「パズル&ドラゴンズ」の売上高減少が響いた。みずほ証券は、第2四半期の売上高が前年同期比11%減、営業利益が38%減だったとし、株価も相応に調整済みだが、スマホゲーム「Ragnarok M」の韓国でのフル寄与や立ち上げコスト一巡を考えると、やや期待外れの印象とした。

  三菱電機(6503):1.6%安の1527円。4-6月期営業利益は前年同期比18%減の616億円と30日午後に発表。市場予想は791億円。素材価格上昇などによる産業メカトロニクスや家庭電器事業の減益が響いた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、同証予想の863億円を下回ったと指摘。産業メカトロニクスの受注は伸びたが、自動車機器がけん引しており、FAの受注は減少するなどネガティブとの見方も示した。

  塩野義製薬(4507):2.8%高の5916円。4-6月期営業利益は前年同期比73%増の276億円と30日午後に発表。市場予想は190億円。抗HIV薬テビケイなどの販売拡大や抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザの開発順調でロイヤルティー収入が大幅に増えた。発行済み株式総数の2.7%に当たる860万株(金額で500億円)を上限に自社株買いも行う。取得株を含む900万株を19年1月31日に消却する。

  アコム(8572):3.5%高の449円。4-6月期営業利益は前年同期比28%増の231億円。SMBC日興証券は、同証予想208億円から11%上振れポジティブと評価。今後は第1四半期に前年比4割減った過払い引当金取り崩しが通期の会社計画(25%減)を上回るペースで減少、貸倒関連費用の通期計画比下振れ、新生銀行グループの出遅れなどから無担保ローンの増加率が会社計画(2.3%増)から上振れる可能性の3点に期待するとした。

  アマノ(6436):14%安の2312円。4-6月営業利益は前年同期比22%減の14億円、人件費や海外での経費積み増しで販売・一般管理費が増加した。みずほ証券は、懸案のパーキング部門の北米子会社AMIは不具合対策費が増加して赤字が想定以上だったようだと指摘。会社側が期初に想定した通期ベースでのAMI黒字化に向けた道筋に不透明感が増し、決算の印象はややネガティブだとみる。

  JSP(7942):14%安の2843円。4-6月営業利益は前年同期比42%減の12億9700万円、19年3月期計画を95億円から前期比18%減の75億円に下方修正した。ゴールドマン・サックス証券は、第1四半期の大幅減益はポリプロピレンなど原料価格の高騰と発泡ポリプロピレン(EPP)の数量下振れと推定。第2四半期以降の価格転嫁による収益回復を期待していた株式市場にネガティブな印象を与える、との見方を示した。

  椿本チエイン(6371):13%高の1048円。4-6月期営業利益は前年同期比26%増の54億4000万円。チェーン事業で動力伝導用、搬送用が米州や欧州で好調、精機では国内外で減速機や締結具、クラッチが伸び、設備投資の増加に伴う減価償却費が負担になった自動車部品の減益を補った。また、米セントラル・コンベヤー子会社化を反映し、19年3月期計画を213億円から前期比4.9%増の217億円に上方修正。SMBC日興証券は通期についてチェーン、精機の第1四半期の利益率改善幅、受注が依然前年同期比プラスを保っており、保守的とみている。

  日本ライフライン(7575):7.2%安の2448円。4-6月期営業利益は前年同期比7.8%減の24億1500万円。売上高は8.1%伸びたが、販売・一般管理費の増加が響いた。前期に計上した子会社合併に伴う未実現地益の調整にプラス効果がなかった分、売上総利益率は1ポイント低下した。野村証券は、薬剤溶出ステントが伸び悩むなどインターベンション事業は保守的な同証予想を若干下回っている、と指摘した。

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