波乱に身構える米国債トレーダー、日米金融政策会合などイベント控え

  • 日銀が超緩和策を調整する姿勢見せれば利回り曲線スティープ化も
  • 「ボラティリティー高まる公算大」-アカデミー・セキュリティーズ
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米国債トレーダーにとって今週は、夏枯れとは程遠い状況となりそうだ。

  米国と日本の中央銀行が金融政策決定会合を予定している上、米財務省は膨らむ財政赤字を穴埋めする資金調達計画の詳細を公表する。7月の米雇用統計発表も予定されている。これらは全て、債券市場で最大級の話題の1つとなっているイールドカーブ(利回り曲線)の形状に影響するイベントだ。

  全てを加味すると、10年債利回りが3%超えを維持できなかった5月以降、同利回りを狭いレンジにとどめている方向感のない状況から、米国債は少なくとも一時的に抜け出す可能性がある。国債を増発する米財務省の償還年限の選択は、米連邦準備制度による漸進的な利上げ方針の再確認と同様に、利回り曲線のフラット化傾向を強めかねない。ただ、日本銀行が超緩和策を調整する姿勢が示唆されれば、逆行に拍車を掛ける公算が大きい。

  アカデミー・セキュリティーズのマクロ戦略責任者、ピーター・チア氏は、「今週はボラティリティーが高まる公算が大きいことは間違いない。市場の人員配置が少なくなる可能性があるだけに、以前ほどの流動性は見込めないだろう。引き続き好調なデータが発表される場合、利回りは押し上げられる可能性がある」と予想した。

  先週は日銀の政策調整の可能性に関する報道を受け、米2年物と10年物の利回り格差(スプレッド)が2日間としては2月以来最大のスティープ化を記録した。日銀は7月31日に政策決定を発表する予定で、翌日の8月1日には連邦公開市場委員会(FOMC)が政策スタンスの据え置きを発表すると予想されている。ただ2ー10年債のスプレッドは先週、最後には縮小して取引を終え、2007年以降で最もフラット化した水準付近にある。

  一方、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのシニア債券ポートフォリオ・マネジャー、ジム・キャロン氏は、財務省による8月1日の四半期国債発行計画の発表などを背景にフラット化が続くと予想する。債券ディーラーの間では利付き債の発行が3四半期連続で増加すると見込まれており、米財務省が償還年限短めの債券に傾斜する姿勢を続けるとの見方が大勢で、長短金利差縮小につながる可能性がある。「一層のフラット化が最も抵抗の少ない道筋だ」とキャロン氏は指摘した。

原題:Bond Traders Gird for Torpor’s End in Whirlwind of a Summer Week(抜粋)

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