米財務長官、イールドカーブの命運決する資金調達計画1日に発表

  • 債券ディーラーは3カ月の資金調達計画で利付き債発行増加と予想
  • 一部は財務省が5年債の入札規模を引き上げるとみている

ムニューシン米財務長官は膨張する米財政赤字を埋める資金調達計画の公表を準備しているが、同長官の選択がイールドカーブの命運を決める鍵となりそうだ。米国債市場の長短金利が逆転する逆イールドへと向かう中、イールドカーブは注目を集めている。

  ムニューシン長官は向こう3カ月間の資金調達計画を8月1日に公表する見込み。債券ディーラーは、利付き債発行が3四半期連続で増加するのは既知の事実だと述べている。一部には、財務省が財政赤字の穴埋めで頼る国債を5年債まで広げるとの見方もある。いずれにせよ、資金調達計画の発表がイールドカーブのフラット化傾向を後押しする可能性がある。フラット化は、これを経済見通し悪化の兆候とみる当局者らに警戒を促してきた。

  トランプ大統領の減税パッケージなどが響き、税収は歳出を下回っている。この結果、財政当局者らは、金融当局が利上げとバランスシート縮小を進める中でも米国債発行残高を現在の15兆ドル(約1660兆円)から増やし続ける以外ほとんど選択肢は残されていない。JPモルガン・チェースは、今年の国債純発行額見通しを1兆4400億ドルと、昨年実績の2倍強と予想した。

  クレディ・スイス・セキュリティーズ(USA)の金利ストラテジスト、ジョナサン・コーン氏は、「今度の借り換えに入るに当たり、全体的には同じ構図が見受けられる」と指摘。「われわれは引き続き発行増を見込んでおり、5年債は従来よりも若干増える見込みだ」と説明した。

  クレディ・スイスは財務省が3カ月間にわたり、2、3、5年債の入札規模を月当たり10億ドル引き上げ、他の全ての利付き債や変動利率債を期間中1回だけ10億ドル増やすと予想。財務省は5月に同様の措置を講じたが、この時は2年債と3年債に限っていた。同省は今年、物価連動債を安定的に推移させている。

  ゴールドマン・サックス・グループやTDセキュリティーズのアナリストらも5年債発行が拡大すると予想する。しかし大多数のアナリストは財務省が現状を維持し、比較的大きな拡大は3年債およびそれより短い年限の国債に限るとみている。またドイツ銀行など少数のアナリストは、財務省が30年債まで均等に発行を増やすと予測する。

原題:Mnuchin to Wield Power Over Yield Curve With Fresh Supply Boost(抜粋)

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