米キャタピラーの株価回復に暗雲-貿易摩擦巡る懸念が重し

  • 金属価格上昇もマイナス要因-30日に4~6月決算発表
  • 機械売上高は各地域で好調続く-6月までの3カ月で25%増加

米国の産業力の指標であるキャタピラーにとって、トランプ大統領が引き起こした貿易摩擦は通期最高益更新を阻むリスクになりつつある。

  各国・地域の景気拡大で同社製品に対する需要は旺盛で、純利益は過去最高の62億4000万ドル(約6920億円)に達するとアナリストの間で見込まれている。しかし1-6月(上期)の株価は2009年のリセッション(景気後退)以来最悪のパフォーマンスとなり、回復の勢いも鈍い。

  背景には同社が売上高の半分超を海外で稼いでおり、貿易摩擦の激化が世界経済成長の先行きに対する脅威となっていることがある。既に中国、メキシコ、カナダ、欧州の報復関税を招いている輸入関税をトランプ大統領はさらに拡大する可能性に言及。金属価格の上昇が工業企業の利益を圧迫していることもキャタピラーの株価回復に水を差す恐れがある。

  ブルームバーグが集計したアナリスト13人の予想平均によると、同社の4-6月(第2四半期)の売上高は140億ドルと、前年同期の113億ドルから増加する見込み。純利益は1株当たり2.59ドルと、前年同期の1.35ドルを上回る見通し。同社は30日に決算を発表する。

  キャタピラーが27日発表した機械売上高(リテール)は、6月までの3カ月で前年同期比25%増え、16回連続のプラスとなった。世界の各市場で増加が続き、最も伸びたのはアジア太平洋の37%増だった。米中貿易摩擦の影響がまだこの地域に及んでいない可能性が示された。

原題:Caterpillar Resurgence at Risk as Trade War Concerns Dent Shares(抜粋)

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