債券下落、日銀政策の微調整観測-午後に指し値オペで下げ幅縮小

  • 先物は4銭安の150円57銭、長期金利は一時0.105%と1年ぶり高水準
  • 日銀は今のところ、0.10%死守か-岡三証

債券相場は下落。日本銀行が30、31日の金融政策決定会合で緩和策を微調整するとの観測を背景に売りが先行した。午前は日銀の指し値オペ見送りを受けて下げ幅を広げたが、午後には同オペの通知を受けて相場は下げ幅を縮めた。

  27日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比8銭安の150円53銭で取引を開始し、午前の日銀金融調節後に150円45銭まで下げ幅を拡大。午後は指し値オペの通知を受けて150円64銭と上昇に転じる場面があり、結局は4銭安の150円57銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは午後の指し値オペについて、「金融市場局が今の段階で判断を変えられるわけではないので0.10%を死守するということ。決定会合後はどうなるか分からない」と指摘。決定会合では長期金利の上昇はまだ容認せず、すぐには動かない日銀の姿勢が確認できれば市場も落ち着きを取り戻すだろうと述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の351回債利回りは午前に一時、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2ベーシスポイント(bp)高い0.105%と昨年7月以来の水準に上昇。午後にはオペ通知を受けて0.09%まで上昇幅を縮める場面があった。

  日銀は午後2時の金融調節で、固定利回り方式で国債を買い入れる「指し値オペ」の実施を通知した。対象年限は残存期間5年超10年以下、金利水準は新発10年国債利回りで0.10%と、これまで実施された4回のオペの0.11%より低い水準。落札額は940億円だった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは、日銀が指し値オペの水準を初めて0.10%に引き下げたことについて、微調整はあくまで金融緩和策の持続性を高めるための柔軟化が目的だと指摘。「柔軟化は必ずしも金利水準を引き上げるだけではなく、水準は固定的ではないという日銀の意思表示ではないか」とみている。

国債買い入れオペ

  日銀はこの日の午前10時10分、残存期間1年超3年以下と3年超5年以下、5年超10年以下の長期国債買い入れを実施。オファー額はそれぞれ2500億円と3000億円、4100億円で、いずれも前回と同じだった。

日銀の国債買い入れオペの結果はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後4時時点)

前日比
2年債-0.115%+0.5bp
5年債-0.095%+0.5bp
10年債 0.095%+1.0bp
20年債 0.580%横ばい
30年債 0.805%+0.5bp
40年債 0.945%+0.5bp
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