Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

ドル・円軟調、円金利上昇で円買い圧力-日銀政策調整観測続く

更新日時
  • 日銀は午後に指し値オペ通知、一時円売りも続かず
  • 米GDPに上振れ期待、予想通りなら材料出尽くしの可能性も

東京外国為替市場ではドル・円相場が弱含み。日本銀行による金融緩和政策の調整観測が根強い中、日本の長期金利上昇を背景に円買い圧力がかかった。

  ドル・円は27日午後3時55分現在、前日比0.2%安の1ドル=111円01銭。相場は早朝に111円25銭を付けた後、長期金利の上昇にもかかわらず、午前の金融調節で日銀が指し値オペを通知しなかったことから、110円92銭まで円買いが進行した。午後には日銀による指し値オペ通知を受けて円が売られる場面も見られたが、来週の日銀金融政策決定会合への警戒が強く、戻りは111円18銭までとなった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、今回の指し値オペについて「時間帯もそうだが、レベルも意外感がある」と指摘した上で、「一部で根強い指し値オペのレベル引き上げの思惑をけん制しているのかもしれないが、そうだとしたら日銀は何がやりたいのだろう」と語った。「指し値オペがこんなところで入ったので、びっくりして円安に振れているが、そうはいっても会合結果をみないと分からない。今週はもう嵐の前の静かさになるのではないか」と述べた。

  日銀は午後2時の金融調節で固定利回り方式で国債を買い入れる「指し値オペ」を通知した。23日に続く今月2回目の実施で、長期金利が一時0.105%と約1年ぶりの高水準を更新したことに対応した格好。対象年限は残存期間5年超10年以下、金利水準は新発10年国債利回りで0.10%と、これまでの0.11%から引き下げられた。 

  日銀が来週の会合で金融緩和策を微調整するとの観測がくすぶる中、クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)も軟調。ユーロ・円相場は一時1ユーロ=129円20銭と5日以来のユーロ安・円高水準を付けた。

  一方、この日は米国で4-6月期の米国内総生産(GDP)速報値が発表される。ブルームバーグのエコノミスト調査によると、実質GDPは前期比年率4.2%増と2014年以来の高成長となる見込み。トランプ大統領は26日、GDP伸び率について、恐らく5.3%増ではないが「素晴らしい」だろうと述べた。

  外為どっとコム総研の神田卓也調査部長は、米GDPに対する期待値が上がっており、「どれほどポジティブサプライズの余地があるかというと微妙」と指摘。「5%という話になると、米国一強、ドル一強という見方が再び強まる」一方、「予想通りなら材料出尽くしとなる可能性は否定できず、来週の日銀会合に向けて円買い戻しの可能性も十分ある」と語った。

  ユーロ・ドル相場は0.1%高の1ユーロ=1.1649ドル。前日に欧州中央銀行(ECB)が少なくとも2019年の夏の終わりまで政策金利を据え置くことをあらためて表明したことで、利上げ前倒し観測が後退。ユーロは一時1.1636ドルと1週間ぶり安値を付けた。

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