ドラギECB総裁、インフレ見通しに強気―貿易巡る緊張は緩和

  • ユーロ圏の物価圧力「強まりつつあり、広がりつつある」-ドラギ氏
  • 保有債券の満期償還金の再投資戦略についてこの日は議論しなかった

ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は26日、保護主義のリスクにさらされているにもかかわらずユーロ圏経済の拡大に自信をあらためて表明した。欧州連合(EU)と米国は数時間前に、貿易戦争の可能性から一歩遠ざかった。

  総裁は記者会見で、域内の景気に対するリスクは「ほぼ均衡している」とした上で、世界の通商を巡る不透明感が「顕著」だと指摘した。域内の景気拡大は堅調かつ広範囲だとし、年初の減速は貿易拡大ペースの鈍化と不透明性の高まりが理由だと分析した。

ユーロ圏の「景気拡大は堅調かつ広範囲」だと語るドラギECB総裁

Source: Bloomberg)

  EUのユンケル欧州委員長とトランプ米大統領は、貿易障壁を下げる交渉を進める間は追加関税を見送ることに合意した。ユーロ圏の主要リスクとして貿易障壁を挙げていたドラギ総裁は、この展開を歓迎。「会談に注目していた。一般的な言い方だが、よい兆候だ」と語った。

  総裁はまた、域内の物価圧力が「強まりつつあり、広がりつつある」とし、「インフレ見通しを巡る不透明感は後退している」と述べた。高水準の設備稼働率と労働市場のひっ迫を理由に挙げた。

  ECBはこの日、月額300億ユーロ(約3兆9000億円)の債券購入を9月末まで続けた後、10月から月額を150億ユーロに減らし、年末には購入を終了すると確認した。「少なくとも2019年の夏の終わりまで」政策金利を据え置くと繰り返したが、この文言の明瞭化を一部の投資家は求めている。

  総裁はまた、保有債券の満期償還金の再投資戦略についてこの日は議論しなかったと述べた。「重要な」決定について今後数カ月で議論すると先に語っていた。

原題:Draghi Upbeat on Inflation Outlook as Trade Tensions Ease(抜粋)

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