【個別銘柄】好決算アドテストが大幅高、JT高い、エーザイは急落

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  • アドテスト受注好調と野村証評価、JTはアイコス値上げ報道に反応
  • エーザイ、「BAN2401」試験結果後の米バイオジェン株急落を嫌気

26日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  アドバンテスト(6857):前日比6.3%高の2641円。4-6月期営業利益は前年同期比約7倍の158億円と市場予想108億円を上回った。野村証券では、4-6月受注は706億円と前四半期の854億円から減少したが、前四半期にはメモリテスターの前倒し受注150億円があったことを考慮すると実質的には増加したと分析。受注は好調でSOCテスターの受注は過去最高を記録、2019年3月期営業利益予想を413億円から465億円(会社計画345億円)、来期を427億円から479億円へ増額。目標株価は2841円から2956円に上げ、投資判断は「買い」継続。

  日経平均高ウエート銘柄:ファーストリテイリング(9983)が1.8%安の4万8520円、ソフトバンクグループ(9984)が3.3%安の9254円、TDK(6762)が1.5%安の1万1500円など日経平均株価の構成ウエート上位銘柄が売られた。日本銀行は30、31日の金融政策決定会合で、上場投資信託(ETF)買い入れ政策による購入配分で日経平均連動型を減らす方向で見直しを検討する、と日本経済新聞が26日に報道。需給期待が薄れた。

  JT(2914):3%高の3092円。フィリップモリスジャパンは加熱式「アイコス」の詰め替え用たばこについて、1箱当たり40円の値上げを財務省に申請したと共同通信が26日午後に報道。10月のたばこ税増税に合わせた措置といい、追随値上げを見込む買いが入った。JTは25日、低温加熱方式のデバイス「プルーム・テック」の累計販売数量が400万台を超えたとも発表。JPモルガン証券では、4月時点から3カ月で倍増したことになり、デバイスの広がりが加速していることは良い話とし、投資判断「オーバーウエート」を継続した。

  オービック(4684):7.1%高の9970円。4-6月期営業利益は前年同期比19%増の88億7500万円、柱のシステムインテグレーション事業で統合基幹業務(ERP)ソフトなど大企業向けのシステム構築が順調、システムサポート事業でも運用支援、クラウドソリューションなどが好調だった。前期比8.3%増の350億円を見込む19年3月通期計画の350億円に対する進捗(しんちょく)率は25%。ジェフリーズは、文句の付けようがない力強いスタートでポジティブと評価、特にシステムインテグレーションは14%増収、営業利益率は50%に到達し、好調が際立ったとみる。

  エーザイ(4523):10%安の9989円。同社と米バイオジェンは共同開発する「BAN2401」の早期アルツハイマー病患者を対象とした第2相試験で、最高用量投与群ではプラセボ(偽薬)群との比較で30%の進行抑制が示されたと25日発表。抑制数値はアナリスト予想より高かったが、最新データは大半が予想していた投与後12カ月時点ではなく18カ月時点のもので、バイオジェン株が時間外で一時11%急落した影響を受けた。みずほ証券は、臨床評価手法ADCOMS(30%)とADAS-cog(47%)で統計学的に優位な症状の進行抑制効果を示し、CDR-SBでも26%と事前に規定した臨床的に意味のある差(25%)は上回ったが、統計学的な有意差に達しなかったと指摘。

  ファナック(6954):3.7%安の2万1115円。4-6月期営業利益は前年同期比7.9%増の545億円。野村証券は投資判断を「中立」から「ウエート下げ」、目標株価を2万5000円から1万9100円に下げた。決算電話会議で、中国でのFA部門の受注が6月から調整し始めたと指摘、スマートフォン向け加工機の売り上げ減少、貿易摩擦の影響が自動車、一般機械を含む製造業全般に表れていると会社はコメント。投資マインド低下の可能性、売り上げの景気敏感性の高さや中国製造業の投資抑制リスクなどを織り込み、19年3月期営業利益予想を2100億円から1950億円、来期を2380億円から2000億円に減額。

  信越化学工業(4063):1.6%高の1万980円。4-6月期営業利益は前年同期比29%増の954億円と市場予想912億円を上回った。未定としていた19年3月期計画は前期比6.9%増の3600億円、配当計画を140円から180円に増額した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、4-6月期は同証予想914億円や市場予想を上回ったほか、電話会議でシリコンウエハーの今後の需要や価格上昇に引き続き強い見通しが示され、ポジティブと評価した。

  日本航空電子工業(6807):9.2%高の2021円。4-6月営業利益は前年同期比4.4%増の42億1800万円、主力のコネクタ事業を中心に新製品開発を加速し受注が拡大、内製化によるコストダウンなども寄与した。みずほ証券は、同証予想の34億1000万円や市場予想の37億3000万円を上回り、第一印象はポジティブと指摘。携帯機器向けは主要顧客や中国スマホ向けがともに良好だったもよう、第2四半期には主要顧客の新モデル向けの立ち上げが想定されるため、ある程度良好な需要環境が続くとみる。

  LINE(3938):6.8%高の5150円。1-6月期の営業利益は前年同期比45%減の103億円。野村証券は一時利益を除くと4-6月期(第2四半期)は4億円の営業損失となり、同証予想の23億円黒字を下回ったと指摘。広告営業の人員増加やLINEマンガのマーケティング強化など主に費用増が挙げられるが、今後の売り上げ成長につながるため懸念する必要はないとみる。4-6月期のディスプレー広告の売上高は同証予想を下回ったが、8月からの新システム導入で7-9月期以降はさらなる成長に注目、LINE Payの利用可能箇所の拡大とユーザー利用頻度の上昇にも期待するとした。

  栄研化学(4549):13%高の2695円。4-6月期営業利益は前年同期比17%増の12億9600万円。国内で便潜血検査用試薬が増加、海外でも欧州や豪州で便潜血検査用試薬・装置が伸びた。通期計画の42億円に対する進捗(しんちょく)率は31%。みずほ証券は、成長ドライバーは引き続き便潜血検査用試薬と尿検査用試薬・装置の海外展開、アフリカを中心に結核菌検出のTB-LAMPの普及、新製品の小型全自動遺伝子検査装置「Simprova」の4つだとし、利益は予想線を上回ったと指摘した。

  オービックビジネスコンサルタント(4733):13%高の9670円。4-6月期営業利益は前年同期比13%増の22億1800万円。自社製品の新規売り上げ、バージョンアップ需要や保守契約の安定推移が寄与した。野村証券はソフトウエアの更新需要が拡大し、予想を上回る好決算と指摘。来年4月の奉行シリーズのサポート終了、同10月の消費税増税に向け奉行10シリーズへの更新需要はさらに拡大し、第2四半期以降も2桁増益が続くとの見方を示した。

  日本トリム(6788):15%高の5820円。4-6月期の営業利益は前年同期比18%増の8億1200万円、主力のウオーターヘルスケア事業で6月に月次売上高が過去最高を更新するなど整水器販売が好調、電解水透析など医療関連事業も黒字化した。前期比33%増の21億3000万円の19年3月期計画に対する進捗(しんちょく)率は38%に達した。

  日新電機(6641):4.7%安の949円。4-6月期の営業損益は6300万円の赤字と前年同期の37億6500万円の黒字から悪化した。採算性の良い高精細・中小型FPD製造用イオン注入装置が減った影響でビーム・真空応用事業が大幅減収となり売上高が3割減少、原価低減努力では補い切れなかった。営業利益で前期比2.9%増の165億円の19年3月通期計画は維持した。

  エクスモーション(4394):26日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)。公開価格の3340円に対し初値は50%高の5000円となった。自動車やロボット、医療機器などの製品に組み込まれるいわゆる「組み込みソフトウエア」の開発、品質改善に特化したコンサルティング事業を展開。18年11月期の売上高計画は前期比20%増の8億3400万円、営業利益は14%増の1億4300万円、1株利益は89.78円の見込み。終値は4865円。

  アクリート(4395):26日に東証マザーズに新規株式公開(IPO)。公開価格の770円に対し初値は2倍の1542円となった。本人認証やマーケティング、コミュニケーションなどを目的とした企業から個人に向けたショートメッセージ(SMS)配信サービスを展開。18年12月期の売上高計画は前期比46%増の13億9000万円、営業利益は28%増の2億2000万円、1株利益は26.15円を見込む。終値は1308円。

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