日産:4-6月市場予想下回る営業減益-販売減、原料費増も影響

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  • 欧州で赤字拡大、収益改善中の北米の減益幅は改善-新車販売3%
  • 田川常務:米関税強化なら影響甚大、部品の現地生産など対策検討

日産自動車は26日、4-6月期(第1四半期)の営業利益が前年同期比29%減の1091億円だったと発表した。市場予想の1108億円を下回った。新車販売台数の減少のほか為替や原材料価格の上昇などが響いた。

  日産自の発表資料によると、第1四半期売上高は同1.6%減の2兆7166億円でブルームバーグが集計したアナリスト9人の予想平均値2兆6376億円を上回った。純利益は14%減の1158億円だった。今期(2019年3月期)の業績予想は従来の水準に据え置いた。

  世界全体での新車販売は3%減の131万台となった。収益性改善のために販売奨励金を削減する方針を打ち出していた主力の北米市場で9.5%減だったほか、欧州では13%の減少で47億円の営業赤字と20億円赤字幅が拡大した。北米市場の売上高は10%減の1兆4361億円。営業利益は495億円と2.6%減となったものの減益幅は大きく改善した。

  為替相場は前年同期に比べてドルで2円、ユーロでは8円近く円安方向で推移したことも収益を圧迫した。

  田川丈二常務は横浜市の本社で開かれた決算会見で、「北米や欧州における販売台数の減少や原材料価格の上昇、為替などの課題に直面し、厳しい結果となった」と指摘したうえで、「引き続き販売の質の改善に取り組み、コスト管理の徹底を続けることで収益性の改善に取り組む」と話した。

  米トランプ政権が米国への輸入車への関税引き上げを打ち出していることに対して同氏は、関税が25%に上昇した場合、完成車で6000ドル、現地生産車でも部品の輸入分で2000ドル分のコスト増につながるとの試算を示したうえで、「影響は甚大」と指摘。関税が上がったから値上げをするというわけにはいかず、部品の現地生産を含めていろいろな対策を準備したいと述べた。

  ジェフリーズ証券の中西孝樹アナリストは決算前のリポートで、米国事業の立て直しへの新たな取り組みはポジティブだが、簡単なプロセスではなさそうだと指摘。また、完成検査問題の長引く影響や米国市場でのモデルサイクルの厳しさも収益に響いているとしていた。

(決算会見での役員の発言などを追加しました.)
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