7月東京消費者物価0.8%上昇、伸び率2カ月連続拡大

更新日時
  • 生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.5%上昇
  • 日本人の物価観を変えるハードルは高いとSMBC日興証券
Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg

全国の物価の先行指標となる7月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は0.8%上昇となり、伸び率は2カ月連続で拡大した。生鮮食品を除く食料と特殊要因で上昇した家賃が全体を押し上げた。

キーポイント

  • 東京都区部コアCPIは前年比0.8%上昇(予想は0.7%上昇)-前月は0.7%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.5%上昇(予想は0.4%上昇)ー前月は0.4%上昇

背景

  総務省が20日発表した6月全国のコアCPIは前年比0.8%上昇と、エネルギー価格の押し上げによって4カ月ぶりに伸びが拡大したものの、コアコアCPIは0.2%上昇にとどまった。物価の低迷が続く中、日本銀行は30、31日の両日開く金融政策決定会合を控え、市場機能の低下や金融機関の収益に及ぼす悪影響など、超金融緩和の長期化で累積する副作用を軽減する方策を模索している。

  先週末には、現在の長短金利操作付き量的・質的金融緩和の下で長期金利目標を柔軟化する案や、今会合では結論を出さず声明文に副作用に配慮した政策の検討を示す文言を盛り込む可能性などが報じられた。週明け23日には長期金利が2月以来の水準の0.09%に上昇し、日銀は指定した利回りで金額に制限を設けずに国債を買い入れる指し値オペを5カ月半ぶりに実施した。

エコノミストの見方

  • 東短リサーチの加藤出チーフエコノミストは「物価が崩れていくという感じでもないが、力強く上がっていくという勢いもない」との見方を示した。日銀が緩和策を継続した場合は効果を副作用が上回るとみているものの「サプライズで引き締め方向の変更をやるのは非常に困難」と指摘し、来週の金融政策決定会合では「細かいテクニカルな調整にとどまる」と分析した。
  • SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは電話取材で「東京の物価は上がったが特殊要因の影響であり、低水準が続いている全国のコアコアはすぐには改善しないだろう」と予想した。需給ギャップは改善しているものの「日本人の物価観を変えるハードルは高い」と説明した。

詳細

  • 生鮮食品を除く食料は前年比0.8%上昇(前月は0.6%上昇)、家賃は0.3%上昇(前月は横ばい)
    • 総務省の担当者によると、家賃の上昇は老朽化した対象物件1棟が賃貸募集を停止し、調査対象から外れた影響が出た
    • 生鮮食品を除く食料の上昇は、ポテトチップスの増量サービスが終了した影響が大きい。ヨーグルト、肉類、弁当も値上がり
  • 7月の全国消費者物価指数は8月24日に発表
(エコノミストコメントを差し替え、詳細を追加しました.)
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