英バークレイズが日本拠点さらなる人員拡充へ、4年ぶり黒字は最高益

  • 1-6月に約20人採用、8月以降もM&A助言などで人材獲得進める
  • デリバティブやヘッジファンド向け業務を拡充へ-木曽社長

Photographer: Akio Kon / Bloomberg

バークレイズが日本拠点でさらなる人員の拡充を計画していることが分かった。2018年3月期決算は過去最高益を計上、今後は海外出張などの経費削減に加え、増員などにより収益力を一段と強化する。

  バークレイズ証券の木曽健太郎社長 (51) はブルームバーグの取材に応じ、1月から6月までにバンカー、セールス、トレーダーなど約20人を採用したことを明らかにした。8月以降もコーポレートファイナンスやM&A助言業務などで人材を獲得するという。

  日本拠点では、120人の削減を伴う株式業務撤退から2年、デリバティブ(金融派生商品)やヘッジファンド向けのプライム・ブローカレッジ業務、投資銀行ビジネスを中心に業務を展開してきた。3年連続で赤字に陥った後、18年3月期に黒字転換した。

  木曽社長はインタビューで「デリバティブのトレーディング、セールス、エクイティファイナンスは、この2年でできることが証明された。拡充していく」と述べた。今後はM&Aなど人材が不足している分野や、ヘルスケアやIT、テレコムなど「ビジネスチャンスのあるセクターをアップグレード」するため、採用していく方針を示した。

インターンシップ

  東京では7月に既に5人程度の採用を実施したという。また、投資銀行業務では新卒の配属も増やしていくという。

  バークレイズが今夏実施するインターンシッププログラムには、およそ1000人の応募があったという。同社は毎年10人程度の新卒を採用しているが、木曽社長は2020年度は15人程度まで採用を増やしたいと意欲を示した。

  三菱UFJフィナンシャル・グループなどの日本の大手行は、人工知能(AI)の導入などにより将来的に人員数を大きく減らす方針を示している。木曽社長は学生のメガバンク離れも、バークレイズを含む外資系証券の人気の主な要因だとみている。

(百万円)2017年度2016年度2015年度
営業収益51,00239,43048,074
受入手数料37,78727,92135,369
一般管理費33,68934,69142,296
当期純利益10,515-8,739-8,611

ビジネスクラス

  バークレイズ証の18年3月期決算は、ヘッジファンド向けの株の貸借や売買執行などの受入れ手数料が増加、純損益は4年ぶりの黒字となり、05年の設立以来で最高となった。

  六本木ヒルズの森タワーに入居しているバークレイズ証は一部賃貸契約を解除し、コスト削減に努めた。また、木曽社長は「出張経費をしぼり、ビジネスクラスも極力使わない」ようにしており、今後も継続する。出張の日付が決まっている場合は、その日の中で最も安いレートの便を選ぶなどコストを厳格に管理していくという。

英語記事:Barclays’s Japan Profit Revival Sets Stage for Expansion Phase

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