野村の4ー6月純利益は52億円-リスク回避でトレーディング不振

更新日時
  • 通商摩擦や地政学リスクを背景に市場の方向感不透明に
  • 海外事業も軒並み不振-「まったく満足していない」と北村CFO
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

国内証券最大手の野村ホールディングスの4ー6月(第1四半期)連結純利益は前年同期比91%減の52億円となった。通商摩擦や地政学上の問題などからリスク回避の動きが強まり、トレーディングビジネスが苦戦した。

  野村HDは26日東証に開示した資料で、通商摩擦などを背景に市場の方向感が見えにくい状態が続き、リスク回避の動きが強まったと業績不振の背景を説明した。4ー6月の収益合計は前年同期比8%減の4310億円。委託・投信募集手数料は同13%減の795億円、投資銀行業務手数は同6%増の240億円、アセットマネジメント業務手数料は同8% 増の630億円、トレーディング損益は同40%減の719億円だった。

連結純利益は9割減

通商摩擦や地政学リスクが背景

出所:会社資料

  部門別ではホールセール部門の収益が前年同期比23%減の1373億円に落ち込んだ。特に債券を中心にトレーディングビジネスが苦戦した。同部門の税引き前損益は74億円の赤字で、記者会見した北村巧財務統括責任者(CFO)によると、同損益が赤字となったのは16年1-3月期以来。営業部門、アセットマネジメント部門の収益もそれぞれ同8.7%、7.1%の落ち込みとなった。

  北村CFOは会見で4-6月期純利益について、前四半期から「大幅減益の厳しい決算になった。強い危機感をもって今後取り組んでいく」と総括。野村HDが主要事業から外したコモディティーが好調だったことを挙げ「選択と集中の結果が功を奏していた部分もあるが、今回は若干の弱みとなった」と振り返った。足下の業績については「大きな改善は見られていない」とし、「いくつか手は打っている」としつつもすぐに結果が出るとは言いにくいと述べた。

  海外拠点も不振で、税引き前損益は、米州が17億円の赤字(前年同期は79億円の黒字)、欧州が52億円の赤字(同22億円の黒字)、アジア・オセアニアが8億円の赤字(同53億円の黒字)。合計の赤字額 は77億円(同155億円の黒字)となり、北村CFOは「海外のパフォーマンスには全く満足していない」と語った。

  

(第4段落に北村CFOの会見コメントを追加しました.)
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