TOPIXが3日続伸、米欧合意で貿易懸念薄れる-内外需幅広く高い

更新日時
  • 米・EUが工業製品の関税下げで合意、米議会は自動車関税けん制
  • 日銀ETF購入に配分見直し観測、日経平均さえずNT倍率が低下

26日の東京株式相場は、TOPIXが3日続伸。米国と欧州連合(EU)が自動車以外の工業品の関税引き下げで合意し、貿易摩擦への懸念が薄れた。四半期決算と受注好調が評価された半導体製造装置のアドバンテストのほか、鉱業など資源株、化学、陸運、建設株など幅広い業種が高い。

  TOPIXの終値は前日比12.3ポイント(0.7%)高の1765.78と6月18日以来の高値を更新。日経平均株価は27円38銭(0.1%)安の2万2586円87銭と3日ぶりに反落した。

  富国生命投資顧問の奥本郷司社長は、「貿易問題をエスカレートさせることが米国に得策でないことはトランプ大統領も承知しており、EUとの関税引き下げで合意したのは妥当な判断。中国への関税発動などで高まったグローバル経済減速への警戒感が和らいだことが買い安心感につながった」とみていた。

東証内

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  トランプ米大統領と欧州委員会のユンケル委員長は25日、EUが米国産液化天然ガス(LNG)と大豆の輸入を拡大するほか、双方が工業製品の関税を引き下げることで合意した。同日の米S&P500種株価指数は0.9%高の2846.07と3日続伸し、1月29日以来の高値水準を回復。また、米上院のアレグザンダー議員(共和党)などは輸入車への関税発動の実施を遅らせる超党派法案を提出した。

  この日の日本株は、朝方から幅広い業種に買いが先行。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の三浦誠一投資ストラテジストは、「日本株は摩擦拡大への懸念で売り込まれた反動が続く可能性が高く、TOPIXは1800ポイントに向け上げ余地がある」との見方を示した。

  東証1部全体の値動きを示すTOPIXが終日プラス圏で推移したのに対し、日経平均は寄り付き直後に102円高まで上昇した後は失速、午前半ば以降はマイナス圏で軟調に推移した。下落寄与度上位は、アルツハイマー薬の臨床試験結果に失望が広がったエーザイのほか、ソフトバンクグループやファーストリテイリング、TDKなど指数ウエートの大きい銘柄群。

  三菱モルガンの三浦氏は、「日本銀行がTOPIX連動のETF買い入れ比率を上げるとの観測も、TOPIX上昇と日経平均下げにつながった」と言う。日本経済新聞電子版は26日未明、日銀が31日の金融政策決定会合で、年6兆円買っている上場投資信託(ETF)の購入配分の見直しを検討すると報道。TOPIXと日経平均の相対的な強さを示すNT倍率は、12.79倍と6月19日以来の水準に低下した。

  東証1部33業種は鉱業、陸運、ガラス・土石製品、建設、電気・ガス、パルプ・紙、その他金融、石油・石炭製品など30業種が上昇。下落は医薬品、情報・通信、証券・商品先物取引の3業種。鉱業や石油は、前日のニューヨーク原油先物が1.1%高と続伸したことも後押しした。

  売買代金上位では、4-6月期営業利益が市場予想を上回ったアドバンテスト、上期営業減益の要因である費用増加への懸念は不要と野村証券が指摘したLINEが高い。加熱たばこ「プルーム・テック」の累計販売数量が400万台に達したJTも高い。半面、アルツハイマー治療薬の第2相試験結果に一部で失望が広がったエーザイが大幅安。中国の投資意欲低下への懸念で野村証が投資判断を弱気に下げたファナックも安い。

  • 東証1部の売買高は12億5281万株、売買代金は2兆3958億円、代金は4営業日ぶりに増え、20日以来の多さとなった
  • 値上がり銘柄数は1733、値下がりは309
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