長期金利が1年ぶり高水準、日銀政策調整観測で-指し値オペ実施なし

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  • 先物は17銭安の150円61銭で終了、長期金利は一時0.10%に上昇
  • 市場は日銀の副作用対応巡る観測で試す動きになっている-岡三証

債券相場は下落。長期金利は一時0.10%と1年ぶり高水準を付けた。日本銀行が大規模緩和策の長期化による副作用対応で政策調整を行うとの観測がくすぶっていることや、この日実施の2年国債入札結果が低調だったことから売り圧力が掛かった。

  26日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の351回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2.5ベーシスポイント(bp)高い0.09%で開始。午後に2年債入札の結果が判明すると売り圧力が強まり、一時は0.10%と、昨年7月7日以来の水準まで上昇。その後は0.085%に戻した。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「日銀の副作用対応を巡っては具体的に長期金利のレンジ幅を少し許容するだろうという観測に市場が傾いている。完全にそういう方向性を試しにいく相場になっている」と指摘。ただ、「決定会合が来週に迫っている中で、慌てて売る動きも見込みにくい」と言う。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比19銭安の150円59銭で寄り付き、午後には一時150円51銭まで下落。取引終了にかけてやや下げ渋り、結局は17銭安の150円61銭で引けた。

  長期金利は、残存期間5年超10年以下を対象に指し値オペが実施された23日の高水準となる0.09%を上回って0.10%まで上伸する中、この日も日銀の対応が注目されたが、午前10時10分と午後2時の定例金融調節で指し値オペの通知はなかった。

  野村証券の中島武信クオンツ・ストラテジストは、「日銀の金融市場局は指し値オペを実施する理由として、毎回、金利上昇ペースを背景に挙げているが、確かに今回は速くなかった」と指摘。「午後2時の指し値オペが見送られると、先物が一瞬売られたがすぐに戻した」と言う。

  日銀の金融政策決定会合を30、31日に控える中、この日も日本経済新聞朝刊が、日銀が年6兆円買っている上場投資信託(ETF)の購入配分の見直しを検討すると報じるなど、先週末から観測報道が相次いでいる。

2年債入札

  財務省が実施した2年利付国債入札の結果は、最低落札価格が100円42銭5厘と、ブルームバーグがまとめた市場予想中央値の100円44銭を下回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.38倍と、前回の4.88倍から低下。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は1銭2厘と、昨年3月以来の水準に拡大した。

  岡三証の鈴木氏は、「日銀の副作用対応を巡る観測が続いている中で、2年債入札がある程度低調なのは仕方がない」と話した。

過去の2年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債-0.115%+1.5bp
5年債-0.090%+2.0bp
10年債 0.085%+2.0bp
20年債 0.575%+1.5bp
30年債 0.805%+3.0bp
40年債 0.945%+3.0bp

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