アジアは買い場、債券ファンドは新興国資産の掘り出し物探しへ

  • BNPパリバやアムンディ、新興国市場に対しポジティブ転換
  • 米主導の関税戦争、ドルにプラスにならない可能性-インベステック

新興国資産の下落を受け、世界の資産運用会社の一部はアジアで債券と為替の掘り出し物を探す動きを強めている。

  BNPパリバ・アセット・マネジメントによると、ドルの急上昇に端を発し、世界的な貿易摩擦の緊迫化で増幅された新興国資産の売りは転換点に達した可能性があり、インドやマレーシアを含む国々では買い場が訪れつつある。アムンディ・アセット・マネジメントにはインドネシア・ルピアなどのアジア通貨が魅力的に見え始めた。

  6640億ドル(約72兆9200億円)相当を運用するBNPパリバ・アセットで新興国市場債券副責任者を務めるジャン・チャールズ・サンボー氏(ロンドン在勤)は「われわれは転換点にいると考えている」と述べた上で、「貿易戦争や原油高、全体的なリスクセンチメントはもちろん脅威だが、それは既にある程度価格に織り込まれた。われわれは最近になってリスク姿勢を高めている」と語った。同社はインドネシアとインド、中国、マレーシアの通貨と債券を選好している。
              

           
  アジアの債券や通貨が4-6月(第2四半期)に大きく落ち込んだ後で、投資家は同地域の資産を見直している。新興国市場からのキャリートレードのリターンを測るブルームバーグの通貨指数は、4-6月にマイナス8.8%と2011年以来の大きな悪化となり、6四半期ぶりにプラスが途絶えた。ただ、この指数は7月はプラスで推移しており、資金が戻りつつある可能性を示唆している。

  1兆7000億ドル相当を運用するアムンディ・アセットの新興市場通貨担当ポートフォリオマネジャー、ハカン・アクソイ氏(ロンドン在勤)は「極端にネガティブな市場のパフォーマンスを経て、われわれは前向きになりつつある」と述べ、「インドネシアのように、バリュエーションが比較的良好というだけでなく、この先より高い成長と財政の改善能力がある国々に注目している」と述べた。

                       
  貿易紛争が世界市場で注目を集める中、世界で1460億ドルを運用するインベステック・アセット・マネジメントは経験則を踏まえ、米国が仕掛けた関税戦争はドルにとってプラスにならない可能性があるとみる。

  同社のファンドマネジャー、ウィルフレッド・ウィー氏(シンガポール在勤)は、貿易赤字に対処するためニクソン、レーガン、ブッシュ(息子)を含む米大統領が輸入関税を課した1970年代から2000年代の早い時期を引き合いに出し、こうした局面ではドルは下落したと説明。「今回も起こり得ないだろうか」と語った。

        
原題:Asia Is Hunting Ground as Bond Funds Seek Bargains Amid EM Rout(抜粋)

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