Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

大恐慌でもつぶれなかった米メーカー、トランプ関税がとどめ刺す恐れ

  • 既に「大規模」解雇と減給実施、生産シフトも減らした
  • 1839年創業のブリンリーハーディー、販売製品の関税除外を要請

馬に引かせるタイプのすき製造業者として1839年に創業し、戦争や大恐慌も乗り越えて芝刈り機などをつくり続けてきた米インディアナ州のブリンリーハーディーは、トランプ政権が発動した鉄鋼およびアルミニウムの輸入関税によって既に打撃を受けた。中国からの輸入品を対象とする追加関税は、同社にとどめを刺すことになりかねない。

  同社のジェーン・ハーディー最高経営責任者(CEO)は24日、米通商代表部(USTR)がワシントンで開いた公聴会で、「われわれは現在の貿易戦争の痛みを既に十分感じている。どうか関税の発動をやめ、米製造業者がまた1社つぶれることがないようにほしい」と訴えた。

  2日間の公聴会は、中国からの輸入品160億ドル(約1兆7800億円)相当を対象に米政権が予定する追加関税について、企業や業界団体幹部から意見を聞くために開かれた。今月6日には対中制裁関税の第1弾として340億ドル相当に25%の関税を上乗せ。これに中国が報復したことで、米側はさらに2000億ドル相当の中国製品も10%関税の対象として特定。企業幹部らの多くは、関税の応酬では通商分野で中国に行動を変えさせる大統領の目的は達成されず、消費者の負担が増えるだけだと主張し、関税の除外を求めている。

  ブリンリーハーディーによると、同社は国産スチールだけを購入しているにもかかわらず、3月の関税発動の影響で原材料コストは最大37%上昇。車輪など輸入部品を第1弾の対中関税から外すよう求める要請も政権に無視され、同社は「大規模」解雇と減給を余儀なくされたほか、生産シフトも減らさざるを得なくなった。さらに160億ドル相当を対象とする追加関税が実施されれば、対象となる肥料散布機のコストが高くなり販売が継続できなくなる。そうなれば企業の存続が脅かされるとして、従業員200人を抱える同社は散布機について関税の適用除外を求めた。

原題:The Great Depression Didn’t Kill This Firm. Trump Tariffs Might(抜粋)

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