日本株4日ぶり反発、中国の政策発動で機械や素材高い-売買は低調

更新日時
  • 中国国務院、貿易摩擦対応で内需拡大の政策パッケージを発表
  • 為替は一時1ドル=111円50銭台と円高一服、米長期金利も上昇

24日の東京株式相場は4営業日ぶりに反発。中国が内需拡大に向けた政策を発表、同国インフラ需要と関連性が深い建設機械など機械株、鉄鋼など素材株中心に買われた。米国長期金利の上昇や日本銀行の金融政策修正観測の影響も続き、保険株も高い。

  TOPIXの終値は前日比8.16ポイント(0.5%)高の1746.86、日経平均株価は113円49銭(0.5%)高の2万2510円48銭。

  しんきんアセットマネジメントの鈴木和仁シニアストラテジストは、「中国が貿易摩擦による景気減速に備え政策面でてこ入れしてきた。米国が2000億ドルの対中関税リストを公表しても、具体的な報復に動いていないことで貿易摩擦への過度な懸念も後退しており、中国関連株の買い安心感につながった」とみている。また、日銀が今後金融政策を見直すにしても、「物価低迷が続く中で出口戦略と捉えられることは避けるはず。為替の円高進行が抑制されることは日本株のサポート材料になる」との認識も示した。

東証ロゴ

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  中国国務院は23日に常務会議を開き、内需拡大に目標を絞った政策パッケージを発表。貿易を巡る対立の悪化が国内経済の減速につながりかねず、対策を講じる。具体的には、研究開発支出のある企業向けの650億元(約1兆650億円)規模の追加減税や、地方政府のインフラ資金調達を支援する予算枠外での特別債発行の促進などを盛り込んだ。

  きょうの日本株は、前日の米国長期金利が1カ月ぶりの高水準に達したほか、為替市場で円高の勢いが弱まったことを背景に上昇して開始。前日までの続落で目先の反発を見込む買いも入りやすい中、金融や輸出、素材セクターが上げた。23日の米10年債利回りは6ベーシスポイント上昇の2.95%と6月半ば以来の水準。また、きょうのドル・円相場は一時1ドル=111円50銭台と前日の日本株終値時点110円98銭からドル高・円安方向に振れた。

  証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、「4-6月期の米国の国内総生産(GDP)の伸び率は4%強が見込まれ、年内2回の追加利上げが想定されてもおかしくない。実体経済の好調ぶりから米金利上昇やドル高・円安基調は変わらない」と指摘する。中国の財政出動を伴う政策発動の影響もあり、きょうの上海総合指数は一時1.8%高と3日続伸の展開で、中国株の動きを材料にTOPIXと日経平均は午後もプラス圏で堅調に推移した。

  ただし、日経平均は始値の158円高がきょうの高値となる「寄り付き天井」で、東証1部の売買高は前日から11%減少、売買代金も6%減り6月25日以来、1カ月ぶりの低水準にとどまるなど売買エネルギーは低調。岩井コスモ証券投資調査部の有沢正一部長は、「トランプ米大統領は今後も折に触れドル高をけん制しそう。1ドル=115円を超える円安を見込めないことは業績面から日本株の上値を抑制する」と指摘。前日から市場をにぎわす日銀金融緩和策の修正観測についても、「物価が低迷する中、修正するのは非常に難しい。週明けの金融政策決定会合で具体的な政策変更が出ない時点で、いったん材料出尽くしとなる公算が大きい」と話していた。

  東証1部33業種は鉄鋼、機械、非鉄金属、不動産、建設、金属製品、海運、その他金融、保険、ガラス・土石製品などが28業種が上昇。下落は食料品、医薬品、空運、サービス、陸運の5業種。売買代金上位では第一生命ホールディングスが高く、コマツや日立建機、ファナックなど中国インフラ関連の上げが目立った。半面、4-6月期決算が営業減益の日立化成やKOA、クレディ・スイス証券が投資判断を下げたエーザイは安い。

  • 東証1部の売買高は12億4650万株、売買代金は2兆393億円
  • 値上がり銘柄数は1443、値下がりは564
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE