きょうの国内市況(7月23日):株式、債券、為替市場

国内市況の過去の記事はこちらです。指標はここをクリックして下さい。

●日本株3日続落、日銀思惑と円高で日経平均300円安-Fリテ売られる

(記事全文はこちらをクリックしてご覧下さい)

  東京株式相場は3営業日続落。報道をきっかけに日本銀行の金融緩和策修正の思惑が広がり、ファーストリテイリング主導で日経平均株価の下げがきつかった。米国のトランプ大統領が中国の為替政策を批判、為替は円高に振れ、輸送用機器など輸出株、化学など素材株も安い。

  TOPIXの終値は前週末比6.28ポイント(0.4%)安の1738.70、日経平均株価は300円89銭(1.3%)安の2万2396円99銭。日経平均の下げ幅と下落率は2日(492円、2.2%)以来、3週ぶりの大きさ。

  第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストは、「日銀による金融政策見直しでは国債とETFの買い入れ手法の柔軟化が議論される見通しで、今後しばらく日本株にとっても需給面から売り材料となりかねない」と指摘。トランプ米大統領による為替の口先介入もきょうの円高・株安を招いたとし、「7月に入りドル高・円安が進んでいたため、日銀報道と合わせろうばい売りが膨らんだ」とみる。

  東証1部33業種はその他製品、輸送用機器、情報・通信、繊維、ガラス・土石製品、電機、小売、化学など24業種が下落。上昇は銀行や保険、その他金融、証券・商品先物取引、非鉄金属、食料品など9業種。銀行や保険についてSBI証券の鮫島豊喜シニアアナリストは、日銀を巡る報道が「マーケットでは久々に金利的に良いニュースと受け止められ、投資家からみて銀行の資金利益の悪化が止まると期待される」と話した。

  売買代金上位では、日銀の金融緩和見直し観測でNT倍率低下や指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ方法の変更リスクが懸念されたFリテイリが5%超下落。4-6月期は7年ぶりの経常減益と21日に日本経済新聞が報じた大東建託も安い。半面、三菱UFJフィナンシャル・グループや第一生命ホールディングスなど大手銀行、保険株が軒並み上げ、ふくおかフィナンシャルグループや千葉銀行など地方銀行株が上昇率上位に並んだ。

  東証1部の売買高は13億9961万株、売買代金は2兆1640億円と9日以来の低水準。値上がり銘柄数は884、値下がりは1112だった。

●債券下落、日銀の副作用対策巡る観測重し-指し値オペで下値限定

(記事全文はこちらをクリックしてご覧下さい)

  債券相場は下落。日本銀行が来週に開催する金融政策決定会合で、大規模な緩和策の長期化で蓄積した副作用を軽減する対応を検討するとの観測を背景に売り圧力が掛かった。一方、金利の大幅上昇を受けて日銀が長期ゾーンを対象に指し値オペを実施したことから下値は限定された。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の351回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より6ベーシスポイント(bp)高い0.09%と、2月2日以来の高水準で寄り付いた。日銀が午前10時10分の金融調節で残存5年超10年以下を対象に指し値オペを通知すると、いったん0.065%まで買い戻された。その後はおおむね0.08%で推移した。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「日銀は指し値オペを実施して政策の大きな流れを変更する意図がないという姿勢を示した」と指摘。一方で、「来週の金融政策決定会合を控えて、副作用対応に関する議論が出てくることは間違いないだろうから、相場の戻りは鈍い」と言う。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前週末比52銭安の150円45銭で寄り付き、一時は150円36銭と、日中取引ベースで2月5日以来の水準まで下落。日銀オペ通知後は150円74銭まで値を戻す場面もあったが、結局は41銭安の150円56銭で引けた。

  日銀はこの日、残存5-10年を対象に指定した利回りで金額に制限を設けずに国債を買い入れる指し値オペを5カ月半ぶりに実施した。オペ結果によると応札はなかった。同時に通知された1年以下と1年超5年以下は各ゾーンとも買い入れ額が前回から据え置かれた。

●ドルが111円割れ、通貨戦争懸念で2週間ぶり安値-円は全面高

(記事全文はこちらをクリックしてご覧下さい)

  東京外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=111円台を割り込み、2週間ぶりの安値を付けた。先週末にトランプ大統領が中国や欧州連合(EU)の通貨安を批判したことを受け、貿易戦争が通貨戦争に発展するとの懸念からドル売り・円買いが強まった。

  午後3時現在のドル・円は前週末比0.4%安の110円97銭。トランプ発言を受けドル全面安となった先週末の流れを引き継ぎ、朝方からドル売りが先行、午前9時すぎには111円台を割り込んだ。その後、日銀による「指し値オペ」通知を受けて、111円17銭前後まで反発する場面もあったが、ドル売り・円買い圧力が根強く、11時前には110円75銭と9日以来の安値を付けた。

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、トランプ大統領の通貨に関する発言は投資家にとってドルを買いにくくする要素であり、「通商摩擦に通貨摩擦が加わり国家の対立が深まると、市場にとってはマイナス要素で、やや円高圧力にもなる」と指摘。25日に行われる米欧首脳会談で通商交渉が不調に終わった場合には、110円程度までドル安・円高が進む可能性はあると語った。

  ドルは主要通貨全てに対して売りが先行。ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.1750ドルと11日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた。一方、通貨戦争への懸念からリスク回避の動きが強まり、円は全面高となっている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE