米利回り曲線、先週のスティープ化はフラット化一服にすぎず

  • 今週予定される期間短めの米国債入札でフラット化再開も
  • 好調見込まれるGDP統計、米金融当局の利上げ方針を再確認か

米国債市場が消化する見込みの1190億ドル(約13兆円)の新発国債は、満期が全て7年以下だ。これは先週の利回り曲線の珍しいスティープ化が、フラット化の小休止にすぎない可能性を意味している。

  トランプ米大統領が米金融当局による利上げに不満を表明したことから、2年債と10年債の利回り格差(スプレッド)は先週、6月以降で初めて拡大した。20日のベアスティープニングは、日本銀行が金融緩和策の微調整を議論しているとの報道が、日本国債先物にプレッシャーをかけたことも背景にあった。トランプ大統領発言の前には、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が漸進的な引き締め方針を再確認したため、利回り曲線は長短逆転の方向に進み、スプレッドは2007年以来の最小に縮小していた。

  向こう数日にトレーダーが2年債と5年債、7年債の入札を消化していく中、フラット化期待が再燃する可能性がある。また、4-6月(第2四半期)の米国内総生産(GDP)伸び率は前期比年率4.3%と、14年以来の高水準が見込まれている。4-6月期は貿易対立が本格化する前ではあるものの、同統計でパウエル議長の利上げ方針を支える経済状況が再確認されそうだ。

  BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は、「レンジ内のスティープ化はフラットナーへの縮小機会だ」と述べた上で、「比較的低いコアインフレ率や貿易戦争からの経済的逆風の可能性にもかかわらず米金融当局が堅持する金利正常化の方針を踏まえると、フラットナーの勢いをそぐのは難しい」と付け加えた。

  米財務省は2年債350億ドル、2年物変動利付き債を180億ドル、5年債を360億ドル、7年債を300億ドル発行する。2年物確定利付債の規模が前月を10億ドル上回るようにするのは、膨らむ財政赤字の穴埋めと連邦準備制度のバランスシート縮小の補完に向け財務省が発行規模を拡大する取り組みの一環。同省は国債増発に当たり期間短めの債券に傾斜しているため、利回り曲線が崩れる一因となっている。2年債と10年債のスプレッドは約30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、1年前の約100bpから縮小している。

原題:Bond Traders See Curve Steepening as Just a Pause That Refreshes(抜粋)

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