ブエノスアイレスG20の主な議論、金融当局の独立性や世界成長懸念

  • ムニューシン長官は米金融当局の独立性を保証、為替介入ないと発言
  • ルメール仏経済相は米通商措置を弱肉強食のジャングルの掟に例える

U.K. Chancellor of the Exchequer Philip Hammond (second from left) speaks to Chinese Minister of Finance Liu Kun (center), during the family picture of the G20 Finance Ministers and Central Bank Governors meeting in Buenos Aires.

Photographer: Eitan Abramovich/AFP

Photographer: Eitan Abramovich/AFP

迫りつつある貿易戦争が為替市場へと波及するリスクへの懸念が広がる中、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は22日閉幕した。開幕に先立ち、トランプ大統領は対中関税の対象拡大の脅しや米金融当局の利上げ批判に加え、欧州連合(EU)と中国が為替相場を操作してきたと批判していた。

  2日間にわたった議論の主な内容は以下の通り。

―米金融当局の独立性

  ムニューシン米財務長官は、ドル高と米利上げが米国の競争上の優位性を損なっているとしたトランプ大統領の20日のコメントへの対応で、トランプ大統領は米金融当局の独立性を完全に支持しており、外為市場に介入するつもりはないと21日午前の開幕前に記者団に説明。伝統的な強いドル政策をあらためて表明した。

  ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事はこの問題に言及し、中銀の「独立性が鍵だ」と発言。南アフリカ準備銀行(中央銀行)のミネル副総裁は、「私の考えでは中銀の独立性は絶対脅かすべきではなく、独立した中央銀行の方がうまく行く傾向があることを示す証拠が多くある」と指摘した。

―世界成長への懸念

  世界経済の成長は引き続き強固だが、足元では成長の同時性が失われつつあり、短期から中期にかけての下方リスクは貿易上の緊張の高まりなど、増大していると、G20は共同声明で言及した。新興市場国は特に資本流出や市場の過度の変動のリスクに直面しているとした。

  モスコビシ欧州委員(経済・財務・税制担当)は、「既に講じられた保護主義的措置の影響は幸いなことに、これまで限定的なものにとどまっている。しかしエスカレートするリスクは存在する」と述べた。

―ジャングルの掟

  フランスのルメール経済・財務相は、米国は「理性を取り戻す」必要があると述べるとともに、「米国の一方的な貿易措置」を弱肉強食の「ジャングルの掟(おきて)」に例えた。

  同相は、EUが世界貿易の各側面の見直しを議論する前に米国が鉄鋼・アルミニウム輸入関税を撤回する必要があると主張。「われわれは銃を頭に突き付けられて交渉することは拒否する」と述べた。

-外交用語の達人

  会議では激しい言葉の応酬はあったものの、複数の会議参加者によると、共同声明策定は久し振りにスムーズに運んだようだ。主催国アルゼンチンによれば、予定より1日早い21日に容易に合意形成ができた。ムニューシン長官は同氏にとって最も易しい声明だったと述べた。

原題:Highlights from the G-20 Summit in Buenos Aires This Weekend(抜粋)


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